昨日6月6日は、D-dayから80周年を迎えた日でした。
以前(10年前)取り上げましたが、D-dayとは第二次世界大戦時、連合国軍がフランス、ノルマンディーへの上陸作戦を開始した日です。
80年という節目の年ということで、邦紙でも比較的大きく取り上げられています。
以下に引用するのは、アメリカの退役軍人がこの80年記念式典の参加途上、帰らぬ人となったというニュースです。
A World War II Navy veteran has died at the age of 102 while traveling to France to attend a D-Day 80th anniversary event.
Robert "Bob" Persichitti's death, which occurred on Friday, May 31, was confirmed by Honor Flight Rochester – an organization that honors America's Veterans for their sacrifices by flying them to Washington and hosting events.
Persichitti, a New York resident, fought to help put an end to World War II and witnessed the raising of the U.S. flag at Iwo Jima, Rich Stewart, president and CEO of Honor Flight Rochester, told Fox News Digital.
Stewart said Persichitti became ill last week while traveling on a ship that was en route to Normandy for the D-Day tribute. He was then brought to a hospital in Germany where he died peacefully, Stewart said.
Stewart said Persichitti was extremely active, in good health and "with it" until the very end.
(Ashley J DiMella. 102-year-old WWII veteran from New York dies while traveling to France for D-Day anniversary. Fox News. June 6, 2024.)
亡くなったPersichittiさんは式典に参加するため船でノルマンディーに向かっていたそうですが、途中で体調に異変を来たし、ドイツの病院に搬送されたものの帰らぬ人となった、とあります。102歳でした。
Persichittiさんの人となりについて、記事では、
was extremely active, in good health and "with it" until the very end
とあります。
亡くなる直前まで活動的で健康そのもの、そして、"with it"、とあるのですが、この"with it"という表現を知りませんでした。
敢えて引用符で括ってありますので、特別な意味があるようですね。
英和辞書を引いてみると、
流行(時代)に通じている、モダンである
といった意味が載っています。
"it"という単語自体、既出のものを指す代名詞としての役割の他、何かを特定するのではなく、漠然と動詞の目的語として用いられることがありますが、"with it"の"it"もこれに近いように思われます。
記事によればPersichittiさんは退役軍人として国内外で精力的な活動に従事していたそうです。80年記念式典への参加もこうした活動の一環であった訳で、現地へ向かう途中で病気になることなど想像もしなかったのではないかと。つまり、退役軍人とは言え、現役という気概だったのだろうと思います。
ここでの"with it"を、「時代に通じている」と訳すのは無理ではないとは思いますが、「現役で」という方がしっくりくるように思いました。最後の最後まで「現役」。辞書には載っていませんけれども。
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