パリオリンピック、競技日程もたけなわといったところです。
陸上競技のハイライトとも言える男子100メートルでは、アメリカのNoah Lyles選手が優勝し、20年振りに米国の金メダル獲得となりましたが、2位のジャマイカの選手との差はなんと1000分の5秒差。
写真判定によりLyles選手の体がゴールラインを1番最初に越えたとされます。
Five one thousandths of a second, or — if measuring by body parts — a clavicle: that was the margin of victory for American sprinter Noah Lyles in the men's 100-meter photo finish sprint Sunday.
Officially, both Lyles and Jamaican sprinter Kishane Thompson finished with the time of 9.79 seconds, though the tight margin prompted the results to be confirmed by photo finish, with Lyles (9.784) just slightly edging out Thompson (9.789) for the gold medal and the title of the fastest man in the world.
(Lorenzo Reyes. Head bone connected to the clavicle bone and then a gold medal for sprinter Noah Lyles. USA Today. August 4, 2024.)
100メートル走などのスプリント競技は観戦していると、瞬く間にゴールへなだれ込む選手の順序は判別がつかないことが度々ですが、1000分の1秒レベルというのは驚異的です。
判定は「からだ」が1番最初にゴールラインを越えた選手を1着としていますが、「からだ」に相当する英語は、
torso
という単語です。
…Olympic races determine a victor when any part of the leading runner's torso crosses the vertical plane of the finish line.
(ibid.)
"torso"の定義は、身体のうち、頭、くび、四肢を除く部分となっており、いわゆる胴体部分(胸部と腹部)ということになります。
記事では以下のようなアメリカの競技ルールが引用されています。
“Competitors shall be placed at the finish line in the order in which any part of their bodies (i.e., the ‘torso,’ as distinguished from the head, neck, arms, hands, legs, or feet) reaches the finish line.”
(ibid.)
"torso"という単語は茎や幹を意味するラテン語thyrsusに由来し、イタリア語torsoを経て英語になったものです。
ちなみにオリンピックの話題とは関係ありませんが、ラテン語thyrsusには酒神バッカスが手にしていた杖という意味もあるそうです。
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