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2012年10月4日木曜日

ビタミンCは風邪を予防しないけれども・・・ ― old wives' tale

10月になり、気候も穏やかになってきました。日中の晴れ間はまだ暑いですが、朝晩は冷気を感じることもあります。勤務先ではインフルエンザ予防接種の受付が始まり、JRや地下鉄の電車内では風邪薬や咳止めの広告が目立つようになりました。

もうそんな季節になったということです。

ところで、ビタミンCは風邪予防に良い、ということを聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?私も母親からそんなことを言われて、ミカンやリンゴ、イチゴなどのフルーツ、野菜をよく食べさせられました。(別に果物や野菜が嫌いな子供ではありませんでしたが、食べる理由として大体ビタミンCを取って風邪をひかないように、という一言がついていたのです。)

ところが!です。

ビタミンCで風邪予防になるというのは、"old wives' tale"である、と報じられています。


Myth: Vitamin C prevents the common cold.

Fact: After decades and dozens of studies, it appears the idea that vitamin C prevents colds is just an old wives' tale. But there is some evidence that high doses of the vitamin, which is found in citrus fruit and other produce, may slightly shorten the length of a cold.
(Kathryn Roethel. Vitamin C may shorten cold, not stop it. San Francisco Chronicle. October 2, 2012.)


"old wives' tale"というのは、迷信、古くさい馬鹿げた話、という意味です。

ここで、"wives'"とは、"wife"の複数形(の所有格)です。"wife"というと、妻、結婚した女性を意味しますが、ここでの"wife"は結婚しているか否かに関わらず一般に女性を指すのだそうです。

研究社の大英和を引くと、”老婆の繰り言”、とありました。語源が定かではない表現のようですが、ある意味女性、特に年を取った女性に対する侮蔑が見てとれる表現のようにも思われます。

語源が定かでないようだと書きましたが、聖書のテモテへの手紙(Timothy)にこの表現が出てきます。


Have nothing to do with godless myths and old wives' tales; rather, train yourself to be godly.
(Timothy 4:7)


偶然ですが、昨日に続き、聖書で使われている表現となりました。

さて、記事によりますと、ビタミンCを多めに摂取したグループはそうでないグループと較べた場合に風邪を引く回数に差が無かったということです。つまり、ビタミンCの摂取は風邪の予防に効果なし、ということなのです。しかしながら、風邪の症状がみられる期間(日数)の短縮には、ビタミンCの効果はあると報告されています。


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