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2012年10月18日木曜日

大の字 ― spread-eagle

Julia Gillardさんと言えばオーストラリアの女性首相ですが、彼女はよくよくハイヒールではトラブルに見舞われる運命にあるようです。もう大分前の話という感がありますが、今年の1月、オーストラリア国内での式典の最中に先住民のデモ集団から取り囲まれて避難する際にハイヒールが片方脱げてしまい、それがオークションに出品されるという前代未聞の一件がありましたが、今回はインド訪問中に、ハイヒールが濡れた芝生にひっかかり脱げてしまって、転んでしまうという失態を演じてしまいました。


LAHORE: Australian Prime Minister Julia Gillard on Wednesday had to face an embarrassing situation as her foot slipped and she tumbled on to the ground during her visit to the Gandhi Memorial in New Delhi.
(Sabir Shah. Australian PM tumbles in New Delhi. The International News. October 18, 2012.)


上記はThe International Newsの記事から引用したものですが、記事中の写真にはGillard首相がこける瞬間に撮影された写真が掲載されています。ただ、まさに上体が倒れるその瞬間の写真であり、ブレています。

関連記事を探したところ、首相のお膝元、オーストラリアの主要紙であるHerald Sunの記事がありました。


JULIA Gillard has laughed off her latest shoe stumble where she almost fell on her face in India after her heel became stuck in wet grass.

The Prime Minister was spread-eagled and broke her fall with her hands.
(Phil Hudson. Julia Gillard slips and loses a shoe on visit to New Delhi. Herald Sun. October 17, 2012.)


今日は、"spread-eagle"という単語を取り上げます。


The Prime Minister was spread-eagled...


とあり、"spread-eagle"は動詞です。ランダムハウス英和で調べると、ハイフンなしの名詞(spread eagle)と、ハイフンのついた動詞、また形容詞(spread-eagle)の2つのエントリがありました。

この単語を知りませんでしたが、意味はすぐにピンときました。ワシ(eagle)が翼を広げた(spread)様子を形容したものであり、日本語で言うところの”大の字”です。

記事ではビデオ映像が掲載されているのですが、一部始終がはっきり分かります。首相は両方のハイヒールを芝生にとられてまさに大の字の格好で転倒し、あわや顔面を地面に打ち付けるところを両手で何とか手をついて庇うことができたという体です。

さて、"spread-eagle"は動詞だと書きましたが、そうなると"was spread-eagled"は受身形だということになります。記者がなぜ能動態(The PM spread-eagled...)とせずに受身形(The PM was spread-eagled)を使ったのか興味深いところです。

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