景気に関して明るいニュースがないのは日本もアメリカも同様ですが、アメリカでバッテリーメーカーが破産したというニュース記事から冒頭の部分を引用します。
DETROIT — The troubled battery maker A123 Systems filed for bankruptcy on Tuesday, dealing a blow to the Obama administration’s program to jump-start a domestic battery industry and spur development of electric vehicles.
(Maker of Batteries Files for Bankruptcy. New York Times. October 16, 2012.)
今日は、"jump-start"という単語を取り上げたいと思います。"jump-start"を辞書で引くと、主にアメリカ英語の表現ということで、
再開する、活を入れる
よみがえらせる
などの訳語が見えます。
"jump-start"がなぜこのような意味を持つようになったのでしょうか?
語源欄の解説にあったわけではありませんが、"jump-start"とは自動車のバッテリーがあがってしまった時に別の車のバッテリーをつないで初動の動力を送り込み、同時に人力で後押ししながら車を動かすことを指しています。(ほとんどの辞書で、"jump-start"の1番目の意味として載っています。)
"jump-start"の代わりに単に"jump"という動詞で表現することもあるようですが、"jump"という慣れ親しんだ単語にも実はいろいろな意味があるということを改めて思い知らされた気がします。(過去に取り上げた"jump"の意外な用法についてはこちら。)
”ジャンプ”というカタカナに慣れているとなかなか気がつかない用例かもしれません。大分前のことですが、車のバッテリーがあがってしまって困っているという人から、”ジャンパーを貸してもらえませんか?”と頼まれ、自動車にあまり詳しくない私は???だったのを思い出します。
ちなみに、Merriam Websterによると初出は1973年ということですから、かなり新しい単語です。
さらに、ちなみに、どうでもいいことですが、研究社の大英和(第五版)には、"jump-start"のエントリがありません。
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