今週は押韻俗語(rhyming slang)について見てきました。難解に思える押韻俗語の表現ですが、実は英語の日常表現として定着し、その意味が広く知られているようなものも存在します。
"chew the fat"はそのような表現の1例であると言われています。(参考:Bill Bryson. Mother Tongue. Penguin Books. 1990.)
Scientists ID 6th taste as subjects chew the fat
Taste, the sense that allows us to appreciate the beauty of good food, is something scientists understand fairly well. The sensation we feel when eating a piece of cake, chewing on a hamburger or taking the first bite of a piping hot piece of pizza is triggered when chemicals in the food interact with receptors in our mouths.
(Arkansas Online. August 3, 2015.)
引用した記事の話題は先日取り上げた話題とかぶるのですが、"chew the fat"とは
気楽におしゃべりする、(物事について)論じる
という意味の成句です。
“脂肪”(fat)を噛む(chew)ことがなぜおしゃべりになるのでしょうか?
"chew the fat"の"fat"は"chat"(おしゃべり)という単語と韻を踏んでいるわけです。
この表現を押韻俗語として説明している辞書は見当たりませんが、りっぱな押韻俗語の例です。表現として広く定着し、イギリス英語に限らずアメリカ英語でも使われます。
同様の事例として、"brass tacks"("tacks"が"facts"と韻を踏んでいます)があります。
2015年8月14日金曜日
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