"silver spoon"という表現(成句)をご存知でしょうか?
そのまま訳せば銀のスプーン(匙)となります。(キャットフードの商品名ではありません!?)
"silver spoon"とは裕福であること、それも(自分で努力したのではなく)生まれ持って与えられた富にあずかることのできる環境、という含意があります。その意味では、やや批判的なコンテクストで使われる成句です。
この成句は、
“born with a silver spoon in one's mouth”
というフレーズに由来するそうです。スプーンと言えば木製が当たり前だった時代、裕福な家庭では生まれた子供に洗礼式で銀のスプーンを与える習慣があったことに因むようです。
さて、引用です。
They're spoiled. They're demanding. And they're ruining travel for everyone else.
Don't take my word for it. That's what employees say about these guests, which they derisively call "silver spoon" travelers.
(Christopher Elliot. Putting entitled travelers in their place. USA Today. November 8, 2015.)
記事の冒頭部分だけなので何のことやら分からないかもしれませんが、飛行機のファーストクラスの乗客を皮肉って、"silver spoon travelers"と呼んでいます。
ここで、"silver spoon (travelers)"は単に裕福というよりも、上述したように与えられた富にあずかることで甘やかされてしまっている、あるいは増長している、という意味に近いと思われます。
そういえば私個人としては最近飛行機はほとんど利用しておらず、国際線となるとずいぶんご無沙汰です。
ロングフライトならずとも、ビジネスクラスやプレミアムシートを利用したいと思うのは誰でも同じだろうと思いますが、最近はマイレージでアップグレードできたり、エコノミークラスとビジネス/ファーストクラスやプレミアムシートのサービスがどんどん差別的になってきているようです。
乗客それぞれが自分の権利を主張するあまり、人間の欲望を垣間見るような状況が増してきているようです。
みんな同じ目的地へ向かっているというのに、さもしい話ですね・・・。
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