少し前の話、先週の月曜日のことになりますが、その月曜日はCyber Mondayと呼ばれる、感謝祭(Thanksgiving)後の最初の月曜日でオンラインショッピングが一時的に増加するとされる日でした。
アマゾン等を始めとする多くのオンラインショッピングサイトが書き入れ時とばかりにプロモーションを展開するのですが、ネット上の大量のトラフィックによりショッピングサイトにつながりにくいといった事態も起こりえます。
報道によれば、Targetという大手のスーパーマーケットチェーンのサイトで、サイトに接続しにくい、購入処理ができないなどの問題が発生したようです。
The Black Friday and Cyber Monday retail brownouts on the web point to the importance -- and the difficulty -- of ensuring that a retailer has enough capacity to handle peak traffic loads.
Target was insistent Monday that its site hadn't crashed, but rather that the retailer had resorted to a tactical metering of traffic that allowed customers to "stay in line" to complete their shopping expedition.
"As we experience spikes in traffic, our systems place guests in a queue and prompt them to access the site later," a Target spokesperson said in a statement. "We apoligize to guests who experience any delays, we appreciate their patience, and encourage them to try again in a few minutes by refreshing their browser."
(Daphne Howland. Target: Our site didn't crash on Cyber Monday. Retail Dive. December 1, 2015.)
面白いなと思ったのは、Targetのサイト運営責任者が、今回のトラブルはアクセスを捌ききれずにサイトがダウンしてしまったのではなく、"a tactical metering (of traffic)"である、と表現していることです。
"metering"とはどういう意味でしょうか?
これは、単位のメートル、また計器としてのメーターを指す"meter"の動詞形ですが、計器で測定する、計る、という意味です。動詞として使われるのはもっぱら、ガスや水道の使用量や料金に関して言及する場合です。
引用した記事では、サイトへの接続を制限、コントロールするという意味で使われているようです。
このような、"meter"の用法がスタンダードなのかどうかよくわかりませんが、Merriam-Webster(オンライン版)の定義によれば、
to supply in a measured or regulated amount
とありますので、決して大きく外れたものでもないようです。
コーパスでは同様の用例は見つけられませんでした。
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北米在住の者です。時々お邪魔しています。
返信削除このmeterという表現、フリーウェイが混み合う時間になるとランプの入口に"METER ON"という電光サインが付き、信号で本線に合流する車のスピード、台数を制限することで本線の渋滞を緩和します。混んでいない時はサインが消え、信号も着きません。
Google image検索で"meter on sign freeway"と入れると、写真が見られます。
渡米した当初、私もmeterにこんな意味があるんだ、と思いました。これを知っていると、Targetの担当者の表現もしっくりきます。参考になれば。
これからも更新楽しみにしています。
コメント有難うございます。まさに現地ならではの実例ですね。わたしも理解が深まりました。
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