"carpet-bomb"という表現があります。辞書にも載っているのですが、「じゅうたん爆撃」などと訳されています。
その心は、無差別爆撃、つまり軍隊であるか一般市民であるかに関わらず、爆弾を落として攻撃をする、というものです。
The top U.S. general in Iraq on Monday addressed recent political rhetoric in the presidential campaign that the United States should “carpet-bomb” the Islamic State, saying that the Pentagon is bound by the laws of armed conflict and does not indiscriminately bomb civilian areas.
(Dan Lamothe. From Iraq, general rebukes Ted Cruz’s plan to ‘carpet-bomb’ the Islamic State. The Washington Post. February 1, 2016.)
Merriam-Webster Dictionaryによると、初出は1944年ということですから、第二次大戦中に生まれた単語でしょうか。
この表現の成り立ちに興味をひかれたので色々調べてみたのですが、語源に関する解説に触れているものを見つけられませんでした。なので、以下は推測です。
"carpet"とは床に敷くものですから、床全面を覆うことを目的としていると考えてよさそうです。一般に、軍事施設か一般市民の家なのかをきちんと見分けて攻撃するのが普通なのでしょうが、カーペットが床一面を覆うように、攻撃対象を空から俯瞰した場合にそれらを区別しないのが"carpet bomb"なのだと解釈できます。
カーペットを敷き詰めるように、上空から、対象地域を隅から隅まで爆撃、ということでしょうか。
ところで、辞書を引いていて、"carpet"という単語は成句として様々な意味で使われるようであることも分かりました。
"on the carpet"などがその例なのですが、いずれ取り上げてみたいと思います。
2016年2月2日火曜日
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