ここのところ新聞のスポーツ欄でドーピングの話題を目にすることが多いように思います。目にしない日は無いのでは、と思うくらいです。
ところで今日の朝刊を読んでいたら、ベルギーで行われた自転車競技の世界選手権でのドーピングが報じられていました。なんでも、自転車のフレーム内部に電動モーターを隠し、時速にして4~5キロくらいのパフォーマンス向上を企むものなのだそうです。産経新聞記事では「機材ドーピング」とあったのですが、英文ニュースでは、
mechanical doping
motor doping
motorised doping
などと表現されていました。
Pro cycling was rocked over the weekend when 19-year-old Belgian rider Femke Van den Driessche, competing in the cyclocross world championships, was caught with a bicycle that had a motor hidden in the frame, and since then many have been talking about one Austrian company's product: the Vivax Assist.
The sport's governing body, the UCI, told Business Insider on Tuesday that it wouldn't comment at this time on what type of motor was actually found in the bike, stating that "the procedure must now follow its course until the UCI Disciplinary Commission renders its decision."
For her part, Van den Driessche said it wasn't her bike and insisted she was "totally unaware" it was fitted with a hidden motor.
In the meantime, curious observers are talking about the Vivax Assist, a small motor that's inserted into a bike frame and activated by pushing a button that's installed on the handlebar. It weighs about 4 pounds, can produce up to 110 watts of power, and costs $3,000.
(Daniel McMahon. This is the 'hidden motor' everyone's been talking about since a 'mechanical doping' scandal rocked pro racing. Business Insider. February 3, 2016.)
この記事を読んだのがきっかけで、今更ながら「ドーピング」という表現が気になったので調べた次第です。
スポーツにおける「ドーピング」を英語では敢えて"blood doping"ということもあるようですので、"mechanical doping"はその流れ(!?)を汲んだ表現と言えるかもしれません。
動詞の原形である"dope"に目を向けて見ましょう。
興味深いことに、料理にかけるソースを意味するオランダ語に由来するとあります。さらにさかのぼると、浸すという意味のオランダ語に由来します。オランダ語の影響を受けた19世紀アメリカでは肉汁という意味で使われることもあったそうです。ソースという意味では、さらさらのソースではなくて、中濃以上(!?)の濃いソースということだったようです。
「濃いソース」が、いかがわしい薬物の投与に関連付けられるようになったのは、アヘンの流行と関係があったらしく、当時アヘンを吸入するのにドロっとした液体状のものを使っていたという背景によるようです。
American Heritage Dictionaryによると、オハイオ州などではチョコレートソースなど、アイスクリームのトッピングとしてのソースを"dope"と表現するそうです。
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