今年もご愛読ありがとうございました。本日、12月31日が2019年最後の投稿となります。
昨日に引き続き2019年の「今年の単語」(Word of the Year)なのですが、昨日取り上げたのはMerriam-Webster Dictionaryのもので、他にもOxfordや他のサイトなどが独自に「今年の単語」を取り上げているのはご存知の通りです。
その中で、Dictionary.comというサイトが取り上げた今年の単語が、
existential
という単語です。
If this year has left you in the midst of an existential crisis – you’re not alone. Apparently, enough people are in the throes of contemplating human existence that Dictionary.com proclaimed “existential” as its 2019 "word of the year."
The choice to go with "existential" — which is defined by the site as “of or relating to existence; or, relating to, or characteristic of philosophical existentialism; concerned with the nature of human existence as determined by the individual’s freely made choices” — reportedly plays on the multitude of fears and concerns plaguing society in 2019: climate change, politics and mass shootings, among others.
(Alexandra Deabler. 'Existential,' 'Climate Emergency' chosen as Words of the Year. Fox News. December 2, 2019.)
"existential"という単語には何やら固い響きがありますが、存在(existence)に関わる、などという形容詞はそう日常で使うことがあるとも思われません。
哲学の実存主義(existentialism)を想起しますが、今年実存哲学が改めて見直されたということでもなく、背景には我々人間の存在を脅かすような事態がひたひたと進行しつつあることにあるようです。
その中には気候変動に伴う大規模自然災害などがあるようですが、私などはほとんど日常化したインターネットや、進行しつつある人工知能(AI)の浸透など、近い将来、生身の人間というものを脅かしかねない科学技術や情報産業が頭に浮かびます。
2020年、科学、情報技術の進歩が停滞するとは考えられませんし、地球温暖化などの気候変動に歯止めがかかるとも思えません。
どうぞ良いお年をお迎えください。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿