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2019年12月18日水曜日

hot air

一躍時の人となった10代の環境活動家グレタ・トゥーンベリさん。

TIMES誌では2019年「今年の人」にも選出されました。

尤も、年端の行かない子供が政治家を始めとする地位のある人達をタジタジとさせるその発言力に対しては、主に大人世代からは冷ややかな視線が注がれているという事実もあるようです。


A German railway company has taken back an apology they made to Greta Thunberg after they realized the climate activist wasn’t schlepping it on the train’s floor but instead was treated “friendly” in first class.

The rail company was responding to an image Thunberg tweeted of herself sitting amid bags and suitcases on the floor of what she called “overcrowded trains through Germany.”

The company, Deutsche Bahn, initially released a statement that said they “continue working hard on getting more trains, connections and seats.”

They also thanked Thunberg for supporting the company’s battle against climate change and pointed out that the train she used had been running 100 percent on eco-friendly electricity.

But upon reflection, Deutsche Bahn said Thunberg’s “overcrowded” claims were just hot air.

The rail company claimed the teenager had a seat in first class between Kassel and Hamburg and that other members of her team were already sitting in first class from Frankfurt onwards.
(Joe Tacopino. German railway claims Greta Thunberg lied about taking first class. New York Post. December 15, 2019.)


グレタさんは、環境サミットに参加するための現地移動では、地球温暖化に悪影響のある飛行機を避け、ヨットを使ったということも大きく取り上げられました。

引用した記事はグレタさんとその一行が移動にドイツ鉄道を使った際の話ですが、グレタさんがツイッターに投稿した写真に端を発するもののようです。

その写真はグレタさんが大きな荷物と共に列車内の床に座っている様子を撮影したものです。グレタさんは列車内が非常に込み合っていた(ために座席を確保出来ず、床に座る羽目になった)とコメントしたようです。

これに対してドイツ鉄道側は、グレタさんとその一行が実際には途中駅からは一等客車で座って移動したとコメントし、グレタさんのコメントを"hot air"であると批難しました。

この"hot air"という表現を知らなかったのですが、辞書を引くと、


でたらめ、たわ言、ほら


などと載っていました。つまり、グレタさんのことを嘘つき呼ばわりしているということです。

敢えて床に座っている写真を投稿したことに何らかの意図があったのかは分かりません。利用した列車が混雑していたのは事実だったようで、床に座らなければならない状況はあったようです。

床に座ろうと、一等客車の座席に座って移動しようと、列車を使っているという点では(温暖化への影響という点では)何ら変わるところは無いのですが、一等客車を利用しながら、それを敢えて言わずに床に座っている画像をアピールするということに批判的な見方をしているところがこの記事のポイントかと思われました。(ある意味、揚げ足取りと言えるかもしれません。)

グレタさんに対する評価は百家争鳴の状況のようなので、当ブログでは深入り致しません。(苦笑)

ところで、"hot air"がなぜ嘘(a lie)の意味になるのか、解説したものは見当たらないのですが、"hot air"の含意するところは、中身(実質)が無い話、ということであり、温めた(hot)空気(air)ということでは、モノを膨らませる、という行為が連想されます。

怪気炎という日本語もありますが、興奮して話が熱気を帯びてくるとそれだけ真実味も薄れてくるということではないでしょうか。


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