"hunky-dory"という単語をご存知でしょうか?
見慣れない単語ではないかと思います。私は初めて見ました。
記事の引用をどうぞ。
NASA's new space telescope is on the verge of completing the riskiest part of its mission—unfolding and tightening a huge sunshade—after ground controllers fixed a pair of problems, officials said Monday.
The tennis court-size sunshield on the James Webb Space Telescope is now fully open and in the process of being stretched tight. The operation should be complete by Wednesday.
(中略)
"Everything is hunky-dory and doing well now," Lo said.
(Marcia Dunn. NASA's new space telescope 'hunky-dory' after problems fixed. Phys.org. January 4, 2022.)
NASAの天体望遠鏡のミッションについて、予期せぬトラブルに見舞われたものの、最終的には、
"Everything is hunky-dory and doing well now,"
というコメントで、コンテクストからおおよその意味は察しがつきますが、"hunky-dory"とは、
quite satisfactory; fine
(Merriam-Webster Dictionary)
という意味だそうです。
それにしても変わったスペルで、見た目では意味の想像がつかないですね。ひょっとして、reduplicationの類かなと思ったのですが、そうではないようです。
まずはhunky-から。
米俗語で、hunky、もしくはhunkという単語もあり、ちゃんとした、とか、安全な、という意味だそうです。オランダ語のhoncから来ているとの説明があります。
一方、-doryの方についてはよく分かっていないらしく、研究社新英和大辞典では語源不詳となっています。
ところが、Merriam-Websterによると、この-doryについて、日本語から来ている可能性があるという説明を載せています。-doryは、日本語でナントカ通りと言う時の、「通り」(street)を指したものだというのです。
それで、hunky-(安全な)、-dory(通り)ということになるのですが、解説ではアメリカから日本にやって来た水兵さんが賑やかな通りを安全地帯と感じたのであろうと推測されるということです。なお、ランダムハウス英和では、"hunky-dory"というのは日本語の「本町通り」(honcho-dori)から来ていて、開港時の横浜にやってきた外国人がそこを勝手が分かる安心な場所と感じていた、という解釈を載せています。
余談ですが、hunky-については子供の遊びの鬼ごっこ(tag)で「安全地帯」(鬼に捕まることのない領域)を指すのにも用いられるようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿