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2023年10月26日木曜日

piping hot

ドライブスルーで購入したコーヒーで大やけどをした女性に対して、3億ドルという巨額の賠償金の支払いを命じる判決が出たと報じられてきます。

店員が手渡したホットコーヒーのフタが外れたことが原因で下腹部などに大やけどを負い、歩行にも支障を来たすことになったとあります。


A Georgia woman has been awarded $3 million in a lawsuit settlement after allegedly being severely burned by a piping-hot cup of coffee served to her at a Dunkin’ drive-thru.

Morgan & Morgan attorney Benjamin Welch said in a release that the 70-year-old woman had to relearn how to walk and still struggles with day-to-day activities, after she was served a scalding cup of Joe in February 2021.
(Georgia woman wins $3M settlement for hot coffee spill at Dunkin’ in 2021. New York Post. October 25, 2023.)


引用した部分に、


piping-hot cup of coffee


と出てきます。

"piping-hot"とはどういう意味なのでしょう?

そのあとには"scalding hot"と出てきますが、こちらは、やけどするようなくらい熱い、という意味です。

"piping-hot"も同じで、非常に熱い、という意味なんですが、「熱い」(hot)という形容詞を修飾する"piping"という副詞、強意表現はあまり馴染みの無いものではないでしょうか。

ここでの"piping"とは、ジュージューとかシューシューといった、ものが焼けたり焦げたりしている時の音を意味しており、敢えて訳すならば、アツアツ、激アツ、といった感じかと思います。

"pipe"とはパイプ(管)のことですが、動詞の意味に、甲高い音をたてる、というものがあります。"pipe"が指すのは管楽器であったり、ホイッスル(笛)であったりすることから、この動詞の意味は納得です。(pipe downもご覧下さい。)

パイプ(管)を通る空気が出す音は管の太さによって変わりますが、物が焼けたり焦げたりする時にたてる音をパイプの音になぞらえるというのはちょっと変わった発想というか、"piping hot"という表現を最初見た時にはなかなかピンと来なかったというのが正直なところです。


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