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2012年8月14日火曜日

体の部位に関する表現(2)=hair ― a hair of the dog

今週のテーマ、体毛(hair)に関する表現ですが、2日目の今日は、"a hair of the dog"という表現を取り上げます。

実はこの成句、続きがあります。それは、


a hair of the dog (that bit a person)


というもので、”人に噛みついた当のその犬の毛”、ということです。故に、定冠詞がついて、"the dog"なのです。

ではどういう意味なのでしょうか?まずは下記の引用を読んでみてください。


The city, famous for its Creole and Cajun cuisine, has evolved its own restorative for the morning after. Instead of the usual mimosa (too bubbly) or Bloody Mary (too spicy), the hair of the dog here is the creamy Ramos gin fizz. I discovered this that first rude morning, when I took refuge in the Carousel Bar, by the lobby in the Hotel Monteleone.
(Wayne Cartis. A Tonic for the Morning After. National Geographic Traveler. 2011.)


お酒飲みの人にはひょっとしてお馴染み!?ここで"the hair of the dog"とは二日酔いの朝に飲む迎え酒のことを指しています。私はあまり経験がありませんが、二日酔いの朝にアルコールを飲むこと、つまり迎え酒をすることで二日酔いの辛さが軽減されるといいます。

では、なぜ噛みついた犬の毛が二日酔いの迎え酒ということになるのか?

これは迷信だそうですが、昔の人は犬に噛みつかれた時狂犬病になるのを恐れて、噛みついた犬の毛を傷口に当てたのだそうです。普通ならば見たくもない、当の噛みついた犬の毛をわざわざ傷口に当てるということですから、二日酔いの朝に見たくも(匂いを嗅ぎたくも)ないお酒を飲む、という行為と似ていますね。

英和辞書には、毒を以て毒を制す、という訳も見えますが、なるほどという感じです。


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