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2013年3月8日金曜日

ヒズナーさん? ― hizzoner

ブルームバーグ・ニューヨーク市長がまたやってくれました(笑)

肥満の原因だといってビッグサイズのソフトドリンクを販売禁止にしたり、ジャンクフードを禁止したりと、色々物議を醸した政策の数々に加えて、今回はこのままでは若者が難聴になってしまうことを憂慮して、携帯音楽プレーヤーの使用を戒めるキャンペーンを行うということです。


Now listen up, if you can.

Mayor Bloomberg — who has already cracked down on smoking, junk food, trans fats, salt and super-sized drinks — is embarking on a new crusade: preventing New Yorkers from going deaf.

Hizzoner’s health officials are planning a social-media campaign to warn young people about the risk of losing their hearing from listening to music at high volume on personal MP3 players, The Post has learned.

“With public and private support, a public-education campaign is being developed to raise awareness about safe use of personal music players . . . and risks of loud and long listening,” said Nancy Clark, the city Health Department’s assistant commissioner of environmental-disease prevention.
(Carl Campanire. Mayor Bloomberg's new health crusade: too-loud earbuds. New York Post. March 6, 2013.)


個人的には拍手を送りたいキャンペーンです。私は音楽が好きで楽器も演奏するのですが、イヤホンで音楽やラジオを聴くのはなるべく避けています。耳が痛くなりますし、耳に良くないと思うからです。

愚息が少し前に携帯音楽プレーヤーを欲しがりましたが、このような理由で見送りました。通勤電車で移動中、よく音楽プレーヤーや携帯ゲーム端末のイヤホンをしている人を見かけますが、その人の耳を心配してしまいます。(余計なお世話でしょうが・・・。)

さて、今日の単語ですが、上に引用した中段にある、"hizzoner"とは一体何のことでしょうか?人の名前かと思った私は、読み飛ばしてしまったかもと戻りましたが、引用は記事の冒頭からなので引用した箇所の"Hizzoner's..."は初出なのです。いきなり"hizzoner's health officials"と出てきたので、訳が分かりませんでした。地名でしょうか?果たして、答えはノーです。

"hizzoner"とは米俗語で、市長(あるいは町長、村長)のことなのだそうです。語源は、"his honor"が変化したものだということです。(Merriam Webster)

"his honor"というのは、偉い人に対する敬称で、閣下とか先生とかいう意味ですが、"hizzoner"と変化したこの表現もまだその敬意を保った表現なのでしょうか?

記事の内容、そして文脈からは何となくですが、強権を振るう市長に対する多少の批判も感じられないではなく、敢えて"hizzoner"としているところは、敬意というよりも皮肉のようなものが感じられます。

そう思いながら、American Heritage Dictionaryをチェックしましたら、


Humorous alteration of His Honor.


と解説にありましたので、やはり少しちゃかしたような表現ではないかと思われます。


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