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2018年1月11日木曜日

earmark

「豚肉」(pork)の話は以前もしたことがあります。


WASHINGTON — A battle is brewing in Congress over whether to put pork back on the legislative menu.

This isn’t about bacon, but so-called “earmarks,” the specially-tagged funding provisions tucked into spending bills by members of Congress to channel federal money to favored home-state projects.

Critics say the funding provisions foster profligate spending and corruption — with millions of dollars doled out to lawmakers with the most political muscle, rather than to the projects with the most merit. House Republicans banned the provisions in 2011 after an earmark-related corruption scandal sent a former lawmaker and lobbyist to prison.
(Could pork make a comeback? Trump and Congress consider reviving earmarks. USA Today. January 9, 2018.)


引用した記事は一読しただけでは解釈が難しい記事ですが、政治家についての話であることは分かると思います。

"pork"はもちろん豚肉のことではなく、お金のことで、つまりは政治家がその政治活動によって得る助成金といった意味合いです。

前回取り上げた"pork barrel"は、政治家が自身の選挙区に有利な計らいをするという意味合いでした。

今日取り上げるのは"earmark"という単語なのですが、ear(耳)のmark(目印)ということで、通常知られている意味は家畜などの耳につける目印のことですが、ここでは「豚肉」よろしく、やはりお金のことです。

"earmark"には、ある目的のために使うためにあらかじめ取っておく、という意味合いもあり、たくわえ、ストックなどとも訳されますが、Merriam-Webster Dictionaryの定義では、


a provision in Congressional legislation that allocates a specified amount of money for a specific project, program, or organization


とあり、政治のコンテクストで言うと、やはり助成金のような意味合いかと思われます。

記事は、米議会ではこのような助成金の制度は贈収賄などの政治腐敗を生むという理由で2011年から禁止されていたそうですが、トランプ政権で禁止を見直す動きが出てきている、というものです。

政治家と官僚とのバトル、という訳ですね。

英和辞書をいくつか見てみましたが、このような"earmark"の意味は載っていません。

日本においても政治のコンテクストでは、助成金だったり、特別財源とか拠出金、はたまた「埋蔵金」などと表現されたりしますが、それらに近い意味合いでしょうか。


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