歴史的な米朝会談があった6月から、北朝鮮の非核化は現実にはほとんど進んでいないと言われる中、再度の首脳会談が模索されています。米国務長官が今週末にも訪朝するというニュースを今日の朝刊で読みましたが、先週はトランプ大統領が金委員長から書簡を受け取り、「我々は恋に落ちた」という発言が注目されました。
果たしてトランプ氏と金氏の関係は本当の意味で良好なのか?
トランプ氏は単に北朝鮮から持ち上げられているだけなのでは?
ワシントンポスト紙の記事から引用します。
North Korea’s authoritarian leader may have found the key to President Trump’s heart: a flowery letter full of flattery.
In May, when Trump threatened to cancel his upcoming summit with Kim Jong Un because of the “open hostility” being expressed by the North Korean leader, Kim got out his stationery.
Trump liked what he read, and the summit was back on for June 12.
(中略)
Love again was in the air, or at least nestled in Trump’s coat pocket, last week at the United Nations.
Trump carried the latest missive from Kim with him to meetings with world leaders, at one point pulling it, still folded, from his suit jacket and fingering it as he spoke to reporters while seated next to Japanese Prime Minister Shinzo Abe.
(中略)
“We are doing great,” Trump told supporters at a rally in Wheeling, W.Va., on Saturday night, rhapsodizing about his relationship with Kim.
(Anne Gearan. Trump and North Korea’s Kim: Caught in a bad romance? The Washington Post. October 2, 2018.)
金委員長からの書簡の内容は当然のことながら公開されていませんが、トランプ氏は国連での各国首脳との会合でその書簡をひけらかしたそうです。そして両者の関係が良好であることをアピールしたようですが、記事では、
rhapsodizing about his relationship with Kim
と表現されており、この"rhapsodize"という動詞があるんだと初めて知りました。
ラプソディー(rhapsody)は音楽好きの人ならそれが曲種の1つであることをご存知でしょう。日本語では「狂詩曲」、あるいは「狂想曲」と訳されますが、この"rhapsody"から派生した"rhapsodize"は、
(~を)熱狂的に語る、書く
(ランダムハウス英和辞書)
という意味だそうです。
トランプ氏がかなり前のめりになっているという含意が読み取れますね。
そもそも"rhapsody"とは、縫い合わせてつなげるという意味のギリシャ語rhapteinと詩歌を意味するoideが結合したものだそうです。
音楽におけるラプソディーは、ほとばしる感情を多彩に変化する曲想で表現したもので、よく知られたリストの狂詩曲などが思い出されます。
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