アルツハイマー病と虫垂の意外な関係が明らかになりました。
ご存知のようにアルツハイマー病については有効な治療方法が確立されておらず、新薬開発もその多くが失敗に終わっています。
スウェーデンに住む100万人を対象とした調査では、虫垂を切除した人はアルツハイマー病を発症する確率が約2割低いという結果が出たそうです。
(CNN) — It may be painful, but there could be an unusual upside to appendicitis: Those who have had their appendix removed are 20% less likely to develop Parkinson's disease, according to a new analysis of more than 1 million people in Sweden.
The tiny organ, which is attached to and opens into the lower end of the large intestine, may contribute to this brain disorder that affects nearly a million Americans, the researchers say. Their study was published Wednesday in the journal Science Translational Medicine.
(Susan Scutti. Had your appendix removed? Your Parkinson's risk may be 20% lower. CNN. November 1, 2018.)
普段見ることの多い"appendix"は付録、本の末尾の補遺のことが多いためか、"appendix"と読んですぐに「虫垂」が出てきませんでしたが、医学の用語として"appendix"とは虫垂を指します。
正式名称は"vermiform appendix"だそうですが、"vermiform"のvermi-は虫を意味する接頭辞です。
虫垂炎は、"appendicitis"、虫垂切除術は"appendectomy"となります。
虫垂とアルツハイマーの意外な関係について、詳しくは記事をお読みいただければと思いますが、アルファシヌクレイン(Alpha-synuclein)と呼ばれる、アルツハイマー病発症のカギとなるタンパク質が虫垂に存在することが分かっており、これが脳に移行しているのではないかと見られているようです。
尤も、アルツハイマーを予防する目的で虫垂切除が有効と即断できる訳ではなく、虫垂を切除した人においてアルツハイマー病の発症率が低い背景との関連はさらに研究が必要なようです。
2018年11月1日木曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿