先週4月15日、黒海に展開しているロシア海軍の戦艦モスクワが、ウクライナ軍のミサイル攻撃を受けて沈没しました。
沈没により戦死したロシア兵の中には、徴兵により従軍していた19歳の若者が含まれていたそうです。胸が痛む記事の引用をお読み下さい。
For days after the Moskva cruiser sank in the Black Sea, Yulia Tsyvova had been desperately searching for information about her son Andrei.
Like hundreds of other Russian families of the crew members, she had not been told whether he had survived the reported Ukrainian missile attack that had sunk the Russian flagship of the Black Sea fleet.
Then on Monday morning she received a call from the Russian defence ministry. Her son was dead.
“He was only 19, he was a conscript,” said Tsyvova, who wept as she spoke by telephone. “They didn’t tell me anything else, no information on when the funeral would be.
(‘We need answers’: relatives seek Moskva warship’s missing crew. The Guardian. April 18, 2022.)
徴兵制度というのは、国が国民に対して強制的に兵役を課す制度のことを言いますが、英語では"conscription"と言います。
徴兵制度の歴史は古く、古代にまで遡るそうですが、"conscription"、また"conscript"という単語についても、ラテン語conscriboに由来します。scriboとは、書く、記す、という意味で、兵士として登録する、即ち、兵隊を徴募する、という意味で使われました。
徴兵制度というと、"draft"という単語もあります。こちらは米国において主に用いられるようですが、"conscription"との違いは無いようです。
ところで、今問題になっているのは、ロシアが"conscript"と呼ばれる徴募兵を戦線に送り込んでいるという事実です。
New information on the young sailors who died will also renew scrutiny about the Russian government’s use of conscripts in battle, something Putin had explicitly denied was the case early in the war.
(ibid.)
ここでの"conscript"というのは徴兵して間もない、未経験の若い兵士を指しているようです。
ロシアのプーチン大統領や国防相は徴募兵をウクライナの前線には送らないとしていましたが、ウクライナ軍により捕虜となった兵士の中には徴募兵が含まれていたことが判明し、一転してその事実を認めざるを得ない立場に立たされています。
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