新型コロナによるパンデミックが3年目に突入し、長らくリモートワークへと移行していた企業などでも、そろそろオフィスへの回帰を呼び掛けるということが始まっています。リモートワークでもある程度仕事をこなせ、またプライベートとの両立も出来ることを実感してきたオフィスワーカーの間では、完全オフィス勤務へ戻ってしまうのか、オフィスとリモートワークのハイブリッドがベストなのか、またその割合はどれくらいが適当なのか、といったことが高い関心事項となっています。
ニュース記事を斜め読みしていますと、アップルやグーグルなどのテクノロジー大手でも、スタッフに対してオフィスへの回帰を明確に呼び掛けているものの、従業員側はそれに対して反発しているという現実があります。
D.C.-area companies in businesses that are able to continue offering post-pandemic remote work are not embracing it as much as might have been thought would be the case. In fact, an overwhelming majority of hiring managers are digging in their heels against it.
“From the survey that we sent out, 65% of local managers want their teams to be on-site full time. Employers may believe the office is still the best place to work, to collaborate and be innovative,” said Trey Barnette, regional vice president at staffing firm Robert Half.
(Jeff Clabaugh. DC employers are showing resistance to remote work? Wtop News. April 4, 2022.)
引用した記事では、ワシントンD.C.エリアの企業の話です。
ここでもやはり、雇用側と従業員側とで意識の差が明確なようですが、雇用側には完全オフィス勤務を主張する人が多いということのようです。
これに対して、従業員側はオフィスに行かなくて済む方が有難い訳ですが、現実は、
an overwhelming majority of hiring managers are digging in their heels against it
ということなのです。
"dig in one’s heels"というのは慣用句で、自分の立場に固執する、頑として譲らない、という意味です。
引用した記事では、"against"とあるのが理解を助けてくれますね。
この表現にはいくつかバリエーションがあって、"dig one’s heels in"という語順であったり、"heels"の代わりに、"feet"や"toe"が使われることもあるようです。
さて、"dig"とは地面を掘るという意味ですが、踵にしろ、爪先にしろ、足で地面を掘るというのは、自分の立ち位置をしっかりと確保する、ということで、譲らない、という意味合いになったものと思われます。
"dig in"には塹壕を掘るという意味もありますから、敵の攻撃に備えて自らを守る、という意味合いからも理解できるフレーズではないかと思います。
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