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2022年7月22日金曜日

digital presenteeism

リモートワークは実のところ効率が悪い働き方である −− そんな見方があるようです。

パンデミックを契機に多くの企業などでリモートワークの効用が実証されたとされる一方、グーグルやアップル、ウォールストリートの大企業などはオフィス回帰を主導し、テスラCEOのマスク氏に至っては出社しなければクビにするとまで公言しました。

引用する記事によれば、リモートワーカーは仕事をしているように見せるために無駄な作業を行なっているという調査結果があるそうです。

何が起きているかというと、サボっていないように見せるために不必要なオンライン会議に出たり、重要でもないチャットやオンラインでの作業を行ったりする時間が平均して1時間以上に及ぶという統計があるそうなのです。

これを"digital presenteeism"と呼んでいます。


New data from Qatalag and GitLab puts a number on it: Knowledge workers waste an extra 67 minutes online each day doing menial tasks for the express purpose of proving to their managers and colleagues that they’re available and working.

It’s taking a strain. The survey polled 2,000 knowledge workers and found that more than half of them (54%) reported feeling pressure to show their online status by replying to emails and Slack messages, adding comments to Google Docs, or updating project management tools.

(中略)

The report calls this “digital presenteeism.” It’s the remote version of traditional presenteeism, when workers stay at their desk for no reason other than to prove to their bosses they’re working.

Digital presenteeism hinges on that same visibility—whether that means “responding to notifications, or sitting in Zoom meetings you don’t need to attend,” the report says. And, like office presenteeism, it doesn’t correlate to any better work output.
(Jane Thier. Elon Musk says remote workers are just pretending to work. Turns out he’s (sort of) right. Fortune. July 20, 2022.)


"presenteeism"という表現を10年以上前に取り上げました。風邪をひいても休まず出社したり、必要もないのに遅くまでオフィスに残ったり、とりあえず働いていますよ、とアピールすることです。効率は度外視、とにかく仕事場に居る(being present)、ということを重視するような態度のことです。

それから10年後、果たして、"digital presenteeism"という表現を取り上げることになるだろうとは想像もしませんでした。

環境は変われど、人間の行動というのは変わらない、ということなのかも知れません。

昨日、マイクロソフト社のチームズというアプリケーションで大規模な障害が発生したそうですが、チームズを採用している多くの企業では"presenteeism"が発揮できず困った(!?)のではないでしょうか?



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