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2022年7月7日木曜日

odds are shorten

今日の海外ニュースでは、イギリス政府で閣僚の辞任が相次いでいることを伝えています。正午のNHKニュースでもトップで報じていました。

いよいよジョンソン政権も終焉かと言われているところです。

ブルームバーグのオピニオン記事では後継首相と目される政治家を取り上げています。


It’s been a tumultuous 24 hours in British politics. As resignations pile up, the odds that Prime Minister Boris Johnson will be forced to resign shorten. But who would take over?
(Bobby Ghosh. Who Would Replace Boris Johnson? Here Are His Likely Successors. Bloomberg. July 7, 2022.)


取り上げたのはそのオピニオン記事の冒頭部分です。

ここで、


the odds that Prime Minister Boris Johnson will be forced to resign shorten


という部分を見てみましょう。

ジョンソン首相が辞任に追い込まれる公算が高くなった、ということを言っている訳ですが、それを、


the odds… shorten


と表現しているものです。

"odds"(日本語においてもカタカナでオッズ、統計学の用語でオッズ比とも)とは、ある事象の発生する確率のことを指します。その確率が高まった状況を、"shorten"という動詞で表現するというのは分かりにくい、というか直感的にはその反対、つまり確率が低くなった、というようなイメージを抱いてしまうのではないでしょうか。実際には、確率が高まったことを意味します。

逆に、"odds"が"long"という時、それはある事象の発生する確率が低くなったこと(つまり、あり得そうもない、ということ)を意味します。これについては、以前取り上げた"long odds"もご覧下さい。

 オッズ(比)という概念については、統計学を学んだ人以外には馴染みの薄いものではないかと思います。

かく言う私も専門家などでは決してないのですが、間違った説明をしてしまうリスクをも顧みず、"odds"の"long"と"short"がどうしてそのような意味になるのか、説明を試みてみたいと思います。(専門家の方には小生の理解に間違いがありましたらご指摘下さい。)

オッズというのはある事象の発生する確率のことである、と上に書きました。

通常、確率というと10パーセントとか、80パーセントとか言ったりしますが、オッズでは、例えば五分五分の確率は、1:1というような表し方をします。(ある事象が発生する確率:発生しない確率、という書き方。)

従って、10パーセントの確率は、1:9、80パーセントだと、8:2(つまり、4:1)、となどと書きます。(オッズ比の表記方法はこの書き方以外にも様々あるようです。)

ここからは私の想像(勝手な解釈)であることをお断りしておきますが、1:9(確率10パーセント)という数字を見た時、1という数字と9という数字の開きは大きく(つまり、"long")、4:1ではその開きは小さくなった("short"、また"shorten")、という感覚ではないでしょうか。

つまり、確率が上がるとオッズ表記での数字の開きは短く("short")なり、確率が下がると(あり得そうもない状況では)数字の間隔が広がる("long")、というイメージです。



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