次期首相を決定する英・保守党の党首選は、今週末投票、週明けには結果が出るということで注目を集めています。
優勢とされるトラス氏は、予定していたBBCのインタビュー番組への出席をキャンセルすると一方的に伝えたようですが、関係者の落胆と波紋を呼んでいます。
時間が取れなくなったというのが表向きの理由のようですが、インタビューで質問攻めに遭うのを回避したとも取られています。
Liz Truss has pulled out of a BBC One interview with Nick Robinson that was due to air on Tuesday evening.
Ms Truss' team said she could no longer spare the time for the one-on-one programme, the BBC said in a statement.
(中略)
In its statement, the BBC added: "We regret that it has not been possible to do an in-depth interview with both candidates, despite having reached agreement to do so."
Robinson said on Twitter he was "disappointed and frustrated" that his scheduled interview with Ms Truss - widely considered to be the front-runner to become prime minister - had been cancelled.
(Tory leadership: Liz Truss cancels BBC interview with Nick Robinson. BBC News. August 29, 2022.)
BBCの番組のインタビューが候補者の情勢にどの程度の影響を与えるのかよく分からないところではありますが、トラス氏は投票直前の最終盤で揚げ足を取られるのを避けたかったのかも知れません。
さて、記事の続きに以下のようなくだりがあります。
Former BBC broadcaster Andrew Neil said he feared Ms Truss' decision would be the "final nail in the coffin" for political leaders interviews, calling it a "cavalier way to behave".
(ibid.)
メディア側の意見を述べたものですが、有権者の立場からすると、予定されていたインタビューはやはり一国のリーダーの資質を見極める上で重要な位置付けだという思いがあるようです。
ところで、
calling it a "cavalier way to behave"
という部分に着目したいと思います。
"it"が指すのはトラス氏の出演キャンセルに他なりませんが、それを"cavalier way to behave"と評しているというのはどういう意味か、一瞬戸惑いました。
つまり、"cavalier"の意味するところなんですが、"cavalier"から「騎士道精神」という日本語を思い浮かべて、頓珍漢な感じがしたものです。
勿論、辞書にもそう載っています。騎士道精神とは、婦人に丁重な態度、紳士的な振る舞いのことです。しかし、女性であるトラス氏に対して、また番組出演キャンセルを批判されているコンテクストで、騎士道精神というのも変な話です。
改めて辞書で"cavalier"の意味を確認し、否定的な意味合いとしては、
尊大な、横柄な、傲慢な
という意味があることが分かりました。(不勉強・・・。)
相反する意味合いを併せ持つ単語ということになります。
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