新型コロナによるパンデミックが現代にもたらしたインパクトは計り知れませんが、とりわけ労働、働き方に対する考え方にもたらした変化は大きいと言えるでしょう。
リモートワークの浸透はそのひとつですが、リモートワークという環境下において、働くという事に対する意識の変化を引き起こしているということがあります。
アメリカでは最近、
quiet quitting
なる言葉がトレンドだそうです。この"quiet quitting"とはどういう概念なのでしょうか?
Workplace ideologies continue to shift and evolve for the American workforce — and now there’s a trending new philosophy that's connected to a desire, at least among some, for better mental health.
The emerging mindset is called quiet quitting — and it's about modifying the all-out commitment to one’s career.
"Quiet quitting refers to the personal decision to quit putting in too much effort at work," explained Amy Morin, a psychotherapist in the Florida Keys, to FOX Business.
(Erica Lamberg. Workplace's new 'quiet quitting' trend — and the pitfalls for today's employees. FOX Business. August 4, 2022.)
"quit"という動詞に、(仕事を)辞める、という意味があることはご存知かと思います。そうすると、"quiet quitting"とは、静かに仕事を辞めること、というような解釈になりそうですが、周りに黙って、こっそりと退職する、というようなことではなく、仕事に対するコミットメント、即ち、注力の度合いを下げる、ということを言うようです。"quiet 〜"は、敢えて周囲にそれと分からないように(あるいは公言することなく、自分の中で)仕事に取り組む姿勢を変える、ということだと思われます。
仕事一辺倒でバリバリと働いてきた人達が、パンデミックを境に、またリモートワークを余儀無くされたことをきっかけに、働き方、仕事に対する姿勢を見直すことになったことが背景にあるようです。私生活と仕事の境目が限りなく曖昧なものになっていることも一因としてあるようです。
言われてみれば、思い当たる節が無いでもありません。私の周りにも・・・!?
ところで、"quiet"、"quit(ting)"とQで始まる単語が連続しますが、"quiet"も"quit"も語源は同じで、ラテン語で休むという意味の動詞quiescereから来ています。
"quiet quitting"とは、周りに分からないようにこっそりと休む(サボる)、と言い換えることもできるかも知れません!?
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