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2023年11月9日木曜日

uncanny valley

唐突ですが、"uncanny valley"(不気味の谷)という言葉をご存知でしょうか?

小生は今日初めて知りました。とりあえずきっかけとなった記事を引用します。


Follow this makeup trend to verify you are not a robot — but want to be.

The viral “uncanny valley” makeup trend is taking over TikTok, as creators try to spook their viewers with their scary good makeup skills.

Uncanny valley” is the term used to describe the uncomfortable feeling people have when making eye contact with an android — a robot made to resemble a human.

To replicate this feeling, TikTokers are throwing things into reverse — and applying their makeup to appear like a bot.
(Adriana Diaz. What is the ‘uncanny valley’ makeup trend — and why is it creeping everybody out? New York Post. November 8, 2023.)


アメリカでは"uncanny valley"のメークアップが流行で、SNSへの投稿が増えている、とあります。

"uncanny"という単語については、以前取り上げた"uncanny resemblance"を思い出したのですが、"uncanny valley"は初見では??でした。

尤も、記事中、"uncanny valley"の説明として、


the term used to describe the uncomfortable feeling people have when making eye contact with an android


とあり、この言葉を知らない人向けに書かれていることが分かります。

"uncanny valley"とは、人に似せたロボットを見た時に感じる居心地の悪さを指す言葉であると解釈できます。

人工知能(AI)やロボットがかつてないほど進歩し、イベントやレストランなどで案内や配膳などを行うロボットを見かけることも珍しくなくなりました。

こうしたロボットは徐々に人間社会に浸透し、いずれ日常生活に不可欠な存在になるものと思われますが、人間とは異なる存在として、またある意味明確な区別がつけられるものとして認識されているのではないでしょうか。

一方、高度に人に似せて作られたロボット、アンドロイド(人間そっくりのロボット)に対しては、そのあまりの完成度の高さに多少の居心地の悪さ、時に恐怖感すら覚えてしまうものです。

"uncanny valley"とはこうした感情を指すものなのですが、「不気味の谷現象」と和訳されるこの言葉はロボット工学における学術用語として1970年から存在するそうです。

ここで言う谷(valley)とは、縦軸に感情的反応、横軸にロボットの人間への類似度を置いた二次元平面における曲線が成すパターンを指しています。ロボットの人間への類似性が高くなるにつれて、ロボットに対して人間が抱く感情はポジティブになりますが、ある線を越えると急にネガティブなものになり急降下する(つまり、谷となる)、というパターンが見られる — つまり、あまりに人間に似たロボットに接した時に人間が感じるのは違和感や恐怖感、居心地の悪さといったネガティブなものになるという訳です。

さて、記事の内容に戻りますと、"uncanny valley"なメークアップとは、それを見る相手に居心地の悪さを催すようなものだということなのです。

人間自らロボットのように見えるようなメークをするというもので、ある意味、ロボットを人間に似せようとする行為の逆張りと言えます。

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