胃がむかつくような、気分が悪くなるような、という意味で用いられる、
という表現を以前取り上げたことがあります。
"churn"はかき回す、撹拌するという意味の動詞で、なるほど、胃の中がかき回されるような不快感、吐き気を催すような不快感を表現する"stomach-churning"は意味合いとして納得です。
ということで、てっきり"stomach-churning"が頭にあったので、
stomach-turning
という表現を見た時、ふと"stomach-churning"の間違いでは?と思ってしまいました。
"I Was About 27 Years Old Before I Realized It Was Disgusting": Adults Are Sharing The Stomach-Turning Behaviors They Used To Do As Kids Until They Realized It Was "Gross"
(Yahoo! News. November 2, 2023.)
上記は記事のタイトルなんですが、"stomach-turning"な行動の具体例はというと、使った歯ブラシを洗面台備え付けのハンドタオルで拭いて乾かした、といった内容の、他人に不快感を催す類の話なので、意味するところは"stomach-churning"に同じと言えます。
"All my life, I wiped my toothbrush on the hand towel to dry it up until my sister asked what the fuck I was doing."
(ibid.)
不勉強を晒すようですが、"stomach-turning"は誤用ではなく、定着した表現です。
辞書で"stomach"を引いてみると、
turn a person’s stomach
というフレーズに、吐き気を催させるという意味があることが分かります。
また、コーパスで検索してみると、"stomach-churning"に比べると少ないですが、"stomach-turning"の用例は新聞記事等含めて多数確認することができます。
類似の表現として、
stomach-wrenching
stomach-twisting
などもコーパスでは認められます。
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