記事の引用からどうぞ。
President Joe Biden for the first time admitted the diplomatic fallout with France over a recent defense deal could have been better handled, the White House said Wednesday in a joint statement with French President Emmanuel Macron's office.
Biden and Macron spoke on the phone Wednesday, in a bid to smooth over the diplomatic fallout from a defense partnership the U.S. struck with Australia and the United Kingdom.
(Biden agrees with France's Macron that sub snub could have been handled better. ABC News. September 23, 2021.)
邦紙の国際面でも記事になっているのである程度背景を理解していましたが、米英豪が新しく構築しようとしている安全保障の枠組み(AUKUS)を巡って、米国とフランスの間に不和が生じ、緊張関係に陥っていました。
問題は、豪がフランスから調達する予定であった潜水艦の取引を破棄し、米英からの原潜購入に乗り換えたことに端を発するようです。国家レベルの重要取引を反故にされたフランスは猛反発、米、豪それぞれに駐在する大使を帰国させるという、対抗措置に出ていました。
上に引用した記事は、米仏間で緊張緩和に向けた話し合いが持たれ、両国首脳が合意、声明を発表したという内容のものです。
記事のタイトルで、
sub snub
と出てくるのですが、2つの単語のスペルが似通っている上に、記事の見出しということもあって、短い単語が使われているので、ある程度背景知識が無いとちんぷんかんぷん、ではないでしょうか。
"sub"は今回の問題の発端となった"submarine"(潜水艦)を指しています。
一方、"snub"は、あまりお目にかからない単語ですが、辞書を引いてみると、無視、侮蔑、軽視、拒絶、ひじ鉄砲、等、いくつかの意味があり、ここでの解釈が問われるところです。
"sub snub"は"sub"を巡る"snub"、あるいは"sub"を原因とする"snub"と解釈するのが妥当でしょう。
米仏両首脳が、この"sub snub"について、"could have been handled better"、つまり、うまく対処できるはずだった(のに出来なかった)、と認め、反省しているということですが、米側からすると、フランスを「無視」(snub)して豪と一方的にディールを進めたことであり、仏側からすると、豪との潜水艦供給の契約を寝耳に水で反故にされてしまったという、「ひじ鉄砲」のような仕打ち、と言えるでしょう。
フランスが駐米、駐豪大使を帰還させるという「拒絶」(snub)の対応を取った、ということも含まれるのかもしれません。
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