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2022年5月4日水曜日

smokescreen

新型コロナの出口は見えてきているのでしょうか、今年のゴールデンウィークは3年ぶりに行動制限のない大型連休ということで行楽地などの混雑が報道されています。

連休明けの新規感染者数が注目されるところですが、感染者数の減少傾向が続くとすれば・・・、と思ったりします。

米国では最近、パンデミックは新局面に入った、また、終わりが見えてきたというような見方があるようです。

米国人の勤労者にとって最大の関心事は"Return to Office"(オフィス回帰)の行方です。

アップルでは週3日のオフィス勤務を義務とする方針が打ち出されており、従業員側は反発しています。


A group of Apple employees is demanding more flexibility from the tech giant ahead of its planned return to office work later this month. In an open letter, the group, calling itself Apple Together, said the company's plan for many employees to be in the office three fixed days a week offers "almost no flexibility at all" and could be damaging to diversity. 

"The Hybrid Working Pilot is not an increase in flexibility, it is a smokescreen and often a step back in flexibility for many of our teams," reads the letter, which was posted Friday and earlier reported by CNN. "We are not asking for everyone to be forced to work from home. We are asking to decide for ourselves, together with our teams and direct manager, what kind of arrangement works best for each one of us, be that in an office, work from home, or a hybrid approach."
(Carrie Mihalcik. Apple Employees Criticize Return-to-Work Plan, Call for More Flexibility. CNET. May 3, 2022.)


Apple Togetherという、従業員組合のような団体でしょうか、その声明に以下のような内容があります。


"The Hybrid Working Pilot is not an increase in flexibility, it is a smokescreen and often a step back in flexibility for many of our teams,"


会社側が推進するHybrid Working Pilotを批判して、"smokescreen"と言っています。

あまり見かけることのない単語かと思いますが、"smokescreen"とは字義通りには煙幕というもので、敵の目を眩ますためのもののことです。

そこから、


An action or statement used to conceal actual plans or intentions
(American Heritage Dictionary)


という意味、つまり、偽装とかカムフラージュという意味合いで使われるようになったものです。まやかし、と言っても良いかもしれません。

週3日のオフィス勤務を命じる代わりに、残る2日の裁量を従業員の裁量に委ねる経営側と、そのようなモデルをまやかしと批判する従業員側の溝は深そうです。

フレキシビリティーを重視する従業員の中には転職を決意する人も少なくないといいます。今後の展開が注目されるところです。



3 件のコメント:

  1. 知らない表現ばかりで、いつも勉強になります。
    さて今回のトピックと関係なく恐縮ですが、引用記事の最後の一文の"be that in an office, work from home, or a hybrid approach."の"be that"の解釈の仕方がわからず、ご教授いただけませんでしょうか。
    意味としては「オフィスか、在宅か、ハイブリッドか」ということかと思いますが、be thatで調べても成句としての用法が見当たりません。

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    1. コメント、またご質問ありがとうございます。

      "be that〜"の部分ですが、ここは条件節が倒置構文になっていると思います。

      つまり、"if that would be in an office, work from home, or a hybrid approach."という条件節なんですが、ifを省略、かつ倒置になっています。ここでのthatは、先行する"kind of arrangement"、つまり勤務形態のことを指していますので、解釈は書いておられる通りで、勤務形態がオフィス(中心)であれ、在宅であれ、あるいはハイブリッドであれ、というような意味合いですね。

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  2. 早速のご返信ありがとうございます。
    自分では倒置ということに考えが至らなかったので大変勉強になりました。
    ご説明を受けて改めて調べてみましたが、if文の倒置は仮定法ということになるようです。
    しかしこれは仮定法なのか?と少し違和感があります。一方、文脈からするに「オフィス、在宅、ハイブリッドのどれが自分たちに最適'だろう'か」といったニュアンスになると思いますので、仰る通り"would"が省略されているというのはしっくりきます。
    if文でwouldがあることにより、仮定法のような形で倒置が起きたのか、と自分なりに想像しました。
    似たような表現があるか、今後アンテナを張ってみたいと思います。

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