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2022年5月3日火曜日

stick with

ギネスブックと言えば、色々な事を対象に世界一の記録を認定していますが、同一の会社に勤務する期間の長さが世界一と認定されたブラジル人男性がニュースになっています。

齢100歳となった男性の勤務歴は、15歳で勤め始めた時から一貫して変わらず、84年(と9日間)という世界最長記録として認定されたそうです。


There's finding a career and then there's finding a company you stick with for so long, it breaks a world record, as Walter Orthmann of Brazil broke the world record for longest tenure at the same company, all while turning 100-years-old.

Born in the small Brazilian town of Brusque on April 19, 1922, Orthmann wanted to get a job as a 15-year-old to help with family with financial problems, according to Guinness World Records. 
(Jordan Mendoza. 100-year-old man breaks Guinness World Record for working at same company for 84 years. USA Today. May 2, 2022.)


さて、今日の一語。

同じ勤務先に奉公することを、


stick with


という動詞句で表現しています。貼り付けるもの、ステッカー(sticker)の動詞、stickです。

くっつく、引っ付く、つまり、離れない、という意味で、動詞句の"stick with"は目的語となる対象に対して忠実である、忠誠である、という意味があります。

なお、目的語が人の場合は、"stick by"になることが多いようです。


Through his spokesperson, Kelly thanked (his fans) who stuck by him and supported him with such love... And most of all, he wants to thank God for giving him the strength to get through this.
(USA Today, 2017)


"stick to"となる場合もあります。意味合いは、諦めずやり通す、というようなものになります。


Should President Clinton stick to his goal of making sure 100% of Americans have health insurance coverage?
(New York Times, 1994)


世界一の勤務記録を認定された男性は、明日を悲観せず、毎日やるべき事を着実にこなしてきた、とコメントしています。言うは易し、行うは難し、で、なかなかできることではありません。

小生はと言えば、これまでに2度ほど転職を経験しています。現在勤めている会社が最も長いですが、それでも勤続15年といったところです。

前の会社で海外勤務を経験させてもらいました。その際、米国人の上司に、Masahiroは会社のお蔭で公私に渡って得難い体験ができたのだから、この会社でずっと頑張らないと、と言われました。その時の言葉が、


You have to stick with the company.


というものでした。結局、帰国後1年後くらいに、大きな組織変更などもあって、私は転職してしまいました。件の上司に申し訳なく、詫びのメールを入れました。

不遜な部下だと思われたでしょうが、理解を示してくれ、新天地での活躍を祈念してくれました。その後、無沙汰をしていましたが、2年半程前だったか、偶々再会した当時の同僚から、その上司が他界したことを知りました。

爾来、アメリカに行く機会があればお墓に参りたいと思いながらも果たせていません。

"stick with"というフレーズを聞くと、そんなことを思い出します。


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