新型コロナ収束に伴い、リモートワークに対する風当たりが強くなってきています。
IT大手のリーダーはオフィスでの対面勤務の有用性を説き、週3日以上のオフィス勤務を義務化するなどの動きが見られます。
引用する記事は、アップルやグーグルといったIT大手の動きを紹介した流れで、ツイッターに触れているものです。
Twitter's former CEO Parag Agrawal memorably announced in 2022 that he'd continue the option of working from home "forever." Elon Musk's takeover quickly brought that promise crashing down.
Musk has criticized remote work on several occasions and recently called it "morally wrong." He accused the "laptop classes" of living "in la-la land." Martha Stewart has also weighed in on the productivity of remote workers, saying: "You can't possibly get everything done working three days a week in the office and two days remotely."
(Office mandates show tech companies are getting tougher on remote workers. Business Insider. June 12, 2023.)
ツイッターはパンデミックの最中、リモートワークを全面的に取り入れ、恒久的な勤務制度とすることを宣言したことはよく知られています。
ところがCEOがマスク氏に変わり、その約束は反故に。
マスク氏はリモートワークを、道徳的に間違った働き方と断じ、リモートワーカーを、
"laptop classes" of living "in la-la land"
と糾弾したそうです。
"laptop class"という言葉に詳しい説明はありませんが、リモートワークをするためには会社支給のラップトップPCが前提となっていることが多いことから、ラップトップPCの支給を受けることができるスタッフ(レベル)を揶揄してこのように表現しているのだと思われます。
昔の話になりますが、社員ひとりに1台のパソコンが支給されるようになってからも、そのパソコンはデスクトップが標準で、持ち運び可能なラップトップは出張の機会が頻繁にある社員限定という扱いであった時期がありました。ラップトップPCがデスクトップよりもコスト高であった時代ですが、内勤者はしゃな社内会議にラップトップPCを持ち込む社員をある種、羨望の眼差しで眺めたものです。
ラップトップ階級(!?)とでも言いましょうか。
さて、社員に支給されるPCとしてラップトップが当たり前のようになったかと思われる今日、リモートワークの是非を巡る議論でよく引き合いに出されるのが、リモートでも可能な仕事内容とそうでない仕事との間に生じる差別です。
対面を前提とするサービス業や工場での生産ラインでの勤務など、「職場」に赴かなければ成り立たない職種はリモートワークという訳には行きません。
会社のネットワークにアクセスができるラップトップPCがあれば事欠かない事務職というものは、勤務場所を選ばない側面は確かにあるため、このような仕事に就いている人を"laptop class"というのでしょう。
仕事の内容と性質が違うのだと言ってしまえばそれまでですが、"laptop class"という言葉は社員間の分断も呼びそうな表現だと思います。
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