国が異なると文化が異なり、宗教が異なり、そして価値観も異なります。そんなことは分かり切ったことですが、インドで不倫の罪に問われた男女が集団で暴行された上に、鞭打ちの刑に処されるというニュースに改めて慄然とします。
Islamic religious police in Indonesia plan to publicly flog a 25-year-old widow and a married man for adultery after vigilantes gang-raped her as punishment for having extramarital sex, according to media reports.
The woman and her paramour, a 40-year-old father of five, were surprised late Wednesday by seven men and a 13-year-old boy who barged into her home in Ache, which is the only province to enforce sharia law, the Sydney Morning Herald reported Tuesday, citing The Jakarta Globe.
(Indonesian woman gang-raped, faces caning for adultery. USA Today. May 6, 2014.)
"adultery"を辞書で引くと、不義、姦通、などとありますが、要は不倫のことです。平たく言えば、婚姻関係を結んだパートナーがいるのに、それ以外の異性と性的関係を持つこと、ということになりましょうか。
"adultery"という単語のスペルを見るとどうしても"adult"という単語が想起されてしまいませんか?実際ネイティヴでもそう思うそうですが、"adultery"と"adult"は語源を同じくする単語なのでしょうか?
答えはノー、です。
"adultery"は“汚す”という意味のラテン語adulterareが語源です。(不義を犯した男性のことを意味する"adulter"、現在では"adulterer"という単語があり、それから派生したものです。)
また、"adulterate"という動詞があります。不純物を混ぜるという意味で使われますがこれも同語源です。
一方、カタカナでも言うアダルト、つまり成人の意味の"adult"は別語源であり、こちらはラテン語のadultusに由来するものです。
ラテン語をかじったことのある方にはわかると思いますが、adultusとは動詞adolareの過去分詞形であり、このスペルを見ると"adolescence"(青年期)、"adolescent"という単語が思い浮かびますが、“成長した”、“成人した”という意味とつながりがありしっくりくるのではないでしょうか。
2014年5月7日水曜日
2014年5月6日火曜日
tee up
少し前のニュースからの引用ですが、ウクライナ情勢は引き続き目が話せない状況にあると言う点ではあまり変わっていません。
More U.S. sanctions against Russia are "teed up" and ready to be put in place if Moscow does not honor a peace deal on Ukraine, President Barack Obama said Thursday.
The U.S. and Russia signed an accord in Geneva last week committing to a plan to solve the crisis by diplomatic means.
But speaking at a press conference in Japan, Obama reiterated U.S. concerns that Moscow was encouraging armed pro-Russian separatists on the ground in eastern Ukraine.
(Barack Obama Says More U.S. Sanctions Are 'Teed Up' Against Russia. NBC News. April 24, 2014.)
ゴールデンウィーク直前に来日したオバマ大統領が、武力を背景としたロシアの覇権に対する制裁に言及しました。
"tee(d) up"という表現が興味深かったので取り上げます。
"tee"というのはゴルフで球を載せるティーのことです。球を載せることが"tee up"です。
つまり、ここでは"sanction"(制裁)を行う心積もりである、ということを"tee up"と言っているのです。
"sanction"は今打ち放たれようとしているゴルフの球である、という訳です。
More U.S. sanctions against Russia are "teed up" and ready to be put in place if Moscow does not honor a peace deal on Ukraine, President Barack Obama said Thursday.
The U.S. and Russia signed an accord in Geneva last week committing to a plan to solve the crisis by diplomatic means.
But speaking at a press conference in Japan, Obama reiterated U.S. concerns that Moscow was encouraging armed pro-Russian separatists on the ground in eastern Ukraine.
(Barack Obama Says More U.S. Sanctions Are 'Teed Up' Against Russia. NBC News. April 24, 2014.)
ゴールデンウィーク直前に来日したオバマ大統領が、武力を背景としたロシアの覇権に対する制裁に言及しました。
"tee(d) up"という表現が興味深かったので取り上げます。
"tee"というのはゴルフで球を載せるティーのことです。球を載せることが"tee up"です。
つまり、ここでは"sanction"(制裁)を行う心積もりである、ということを"tee up"と言っているのです。
"sanction"は今打ち放たれようとしているゴルフの球である、という訳です。
2014年5月5日月曜日
weasel word
"weasel word"は、逃げ口上、と訳されています。わざと遠まわしな言い方をしたり、曖昧な表現を使うやり方、とされています。
"weasel"というのはイタチのことです。なぜイタチの言葉が「逃げ口上」になるのかというと、イタチは鳥の卵を捕食する際に、卵の殻は傷つけずに中身だけを吸い取って、あたかも卵には何事も無かったかのようにして欺くからなのだそうです。
つまり、言葉の表現を巧みに、つまり遠まわしな言い方や曖昧な表現を使うことで後になって言い逃れできるように、言わんとするところの意味の本質的な部分(中身)は抜き取って、上辺だけを繕うことを喩えているのです。
Mr. Buchanan still likes to poke people in the nose and kick them where he thinks it might do some good. He just uses words now. Certainly, his strength is that he offers no weasel words. He says things that many Americans believe but are reluctant to say except in the privacy of their own homes. "A very smart person with very simple beliefs can be extremely effective," said Michael Kinsley, Mr. Buchanan's former partner on the political television show "Crossfire."
(New York Times. 1992.)
この"weasel word"という表現は1900年代になってから見られたものらしく、次第に政治(politics)のコンテクストで頻繁に用いられるようになったようです。
勿論、曖昧な言葉で自身への責任追求を免れようとするずるい政治家のことを言うのに使われるようになったものです。
"weasel"というのはイタチのことです。なぜイタチの言葉が「逃げ口上」になるのかというと、イタチは鳥の卵を捕食する際に、卵の殻は傷つけずに中身だけを吸い取って、あたかも卵には何事も無かったかのようにして欺くからなのだそうです。
つまり、言葉の表現を巧みに、つまり遠まわしな言い方や曖昧な表現を使うことで後になって言い逃れできるように、言わんとするところの意味の本質的な部分(中身)は抜き取って、上辺だけを繕うことを喩えているのです。
Mr. Buchanan still likes to poke people in the nose and kick them where he thinks it might do some good. He just uses words now. Certainly, his strength is that he offers no weasel words. He says things that many Americans believe but are reluctant to say except in the privacy of their own homes. "A very smart person with very simple beliefs can be extremely effective," said Michael Kinsley, Mr. Buchanan's former partner on the political television show "Crossfire."
(New York Times. 1992.)
この"weasel word"という表現は1900年代になってから見られたものらしく、次第に政治(politics)のコンテクストで頻繁に用いられるようになったようです。
勿論、曖昧な言葉で自身への責任追求を免れようとするずるい政治家のことを言うのに使われるようになったものです。
2014年5月2日金曜日
gimmick
gimmickという単語を取り上げたいと思います。カタカナで“ギミック”と使われていることもありますので馴染みのある方もおられるかと思いますが、その定義はと言うと何となくぼんやりしているのではないでしょうか?
一般的に受け入れられている意味合い、概念としては、製品や商品についてくる“おまけ”というイメージでしょうか。売る側からすると、消費者の関心を惹き、購買意欲を高めるための“仕掛け”という存在です。
gimmickをランダムハウス英和で引くと、
(人目を引くための)新工夫、新機軸、新手
からくり、仕掛け
といった意味が見えます。“おまけ”という日本語は見えませんが、私にはどうしても“おまけ”という日本語が浮かびます(笑)
ところで"gimmick"の語源を調べてみると、語源不詳となっていますが、一説では"magic"(マジック、手品)のアナグラムによるものであるということです。
アナグラムとは単語のアルファベットを並べ替えることによって別の単語を作るという言葉の遊びです。例えば、"funeral"(お葬式)という単語のアルファベットを並べ替えると、"real fun"(とても愉快)となります。
しかし考えてみると直ぐに分かりますが、"magic"の単語を並べ替えても"gimmick"にはなりません・・・。
"gimmick"という表現はそもそもネガティヴなものだったようで、いうならば“いかさま”、人を欺くごまかしのテクニック、というような意味で使われ始めたようです。"magic"(マジック、手品)との結び付きはこのようなところにあるのでしょうか。
様々な用例を斜め読みしてみますとやはりどちらかというとネガティヴな意味合いで使われていることが多いようです。
Quite simply, a filmmaker who can design and tell his story with 3-D tools can present an exceptional experience," says Jeffrey Katzenberg, head of DreamWorks Animation, whose studio will release Kung Fu Panda 2 in 3-D. "That's what the audience wants." Others aren't so sure. "The novelty has worn off," says Anne Thompson of the blog Thompson on Hollywood. "Filmmakers used it as a gimmick, and audiences got smart about it. That's why you're seeing dwindling returns. "
(USA Today. 2011.)
上記の引用では、"novelty"という単語も出てきました。"novelty"も"gimmick"と意味合いが非常に近い単語です。
一般的に受け入れられている意味合い、概念としては、製品や商品についてくる“おまけ”というイメージでしょうか。売る側からすると、消費者の関心を惹き、購買意欲を高めるための“仕掛け”という存在です。
gimmickをランダムハウス英和で引くと、
(人目を引くための)新工夫、新機軸、新手
からくり、仕掛け
といった意味が見えます。“おまけ”という日本語は見えませんが、私にはどうしても“おまけ”という日本語が浮かびます(笑)
ところで"gimmick"の語源を調べてみると、語源不詳となっていますが、一説では"magic"(マジック、手品)のアナグラムによるものであるということです。
アナグラムとは単語のアルファベットを並べ替えることによって別の単語を作るという言葉の遊びです。例えば、"funeral"(お葬式)という単語のアルファベットを並べ替えると、"real fun"(とても愉快)となります。
しかし考えてみると直ぐに分かりますが、"magic"の単語を並べ替えても"gimmick"にはなりません・・・。
"gimmick"という表現はそもそもネガティヴなものだったようで、いうならば“いかさま”、人を欺くごまかしのテクニック、というような意味で使われ始めたようです。"magic"(マジック、手品)との結び付きはこのようなところにあるのでしょうか。
様々な用例を斜め読みしてみますとやはりどちらかというとネガティヴな意味合いで使われていることが多いようです。
Quite simply, a filmmaker who can design and tell his story with 3-D tools can present an exceptional experience," says Jeffrey Katzenberg, head of DreamWorks Animation, whose studio will release Kung Fu Panda 2 in 3-D. "That's what the audience wants." Others aren't so sure. "The novelty has worn off," says Anne Thompson of the blog Thompson on Hollywood. "Filmmakers used it as a gimmick, and audiences got smart about it. That's why you're seeing dwindling returns. "
(USA Today. 2011.)
上記の引用では、"novelty"という単語も出てきました。"novelty"も"gimmick"と意味合いが非常に近い単語です。
2014年5月1日木曜日
マラソン完走しました! ― stay
先々週の日曜日ですが、かすみがうらマラソンに参加しました。薄曇でやや気温低めのコンディションでしたが、冷たい雨が降った昨年のようなことはなく、絶好のマラソン日和となり、6回目のマラソン完走を果たしました。
さて、完走タイムや5キロ毎のラップタイムが印字された完走証なるものを受け取るのですが、それを眺めていて一部に英語が併記されているのに改めて気がつきました。その英語とは、
Diploma for staying the course of the Kasumigaura marathon...
というものです。
さて、今日取り上げたいのはこの"stay(ing)"という動詞です。
Diplomaというのは完走証の“証”ということでしょう。そうなると、"stay(ing)"は“完走”ということになります。改めて辞書を引きました。果たして、ランダムハウス英和には
(競争などに)持ちこたえる、耐える
(競争相手などに)ついていく、伍す
(競争などの)最後まで持ちこたえる
などの意味が載っています。
そして、
stay with the race to the end(レースの最後まで頑張る)
という例文も載っていました。
マラソン“完走”を英語で表現することを考えもしませんでしたが、せいぜい"finish"くらいしか思い浮かばなかったところが、"stay"というとは知りませんでした。
さて、完走タイムや5キロ毎のラップタイムが印字された完走証なるものを受け取るのですが、それを眺めていて一部に英語が併記されているのに改めて気がつきました。その英語とは、
Diploma for staying the course of the Kasumigaura marathon...
というものです。
さて、今日取り上げたいのはこの"stay(ing)"という動詞です。
Diplomaというのは完走証の“証”ということでしょう。そうなると、"stay(ing)"は“完走”ということになります。改めて辞書を引きました。果たして、ランダムハウス英和には
(競争などに)持ちこたえる、耐える
(競争相手などに)ついていく、伍す
(競争などの)最後まで持ちこたえる
などの意味が載っています。
そして、
stay with the race to the end(レースの最後まで頑張る)
という例文も載っていました。
マラソン“完走”を英語で表現することを考えもしませんでしたが、せいぜい"finish"くらいしか思い浮かばなかったところが、"stay"というとは知りませんでした。
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