ボーイング社の737 MAX8型ジェット機での相次ぐ墜落事故により、同社では航空各社からの受注が激減しているそうです。
墜落事故の原因は同機のコンピュータ制御プログラムのバグ(?)にあるらしいですが、利用する便が同型機かどうかを飛行機の利用者が不安に思うのも無理はありません。
海外では機内の「安全の手引き」に”737 MAX 8”との記載があるのを乗客が見つけ、騒ぎになっているという報道があります。
(CNN) — Passengers on a Southwest Airlines flight grew alarmed when they mistakenly thought they were on a 737 MAX 8 aircraft.
The Federal Aviation Administration grounded the popular aircraft in mid-March following two fatal crashes within six months of each other. In October, a Lion Air plane crashed killing all 189 people on board, and in March an Ethiopian Airlines flight went down killing all 157 people on board.
But when some passengers looked at the safety cards in their seat pockets, they saw "737 MAX 8" printed on them and got worried.
(Lauren M. Johnson. Flight safety card makes some Southwest passengers worry they're on a 737 MAX 8. CNN. April 9, 2019.)
不安になるのは仕方ないことだと思いますが、実のところ、航空各社はMAX8型機の運行は取りやめており、問題になっている737 MAX8型機に搭乗することはあり得ません。取り沙汰されている「安全の手引き」は737 8000型機と737 MAX8型機共通のものになっているだけなのだそうです。
記載に反応した乗客がSNSに投稿するなどしてちょっとした騒ぎになっているということなのです。
今日取り上げる表現ですが、記事の冒頭で、
passengers... grew alarmed
とあるのですが、"alarm"という動詞を取り上げたいと思います。
日本語のカタカナで「アラーム」と聞いてまず思い浮かぶのは「目覚まし(時計)」のことでしょうか。あるいは、警告(音)かもしれません。
改めて辞書を引いてみると、
驚かす、びっくりさせる、恐れさせる、おびえさせる、心配(動揺)させる、慌てさせる
などの日本語がありましたが、引用した記事のコンテクストでは”動揺させる”がぴったりくるかと思います。
"alarm"という単語は基本中の基本みたいな単語ですが、そんな単語知っているよ、という方のために、この単語の興味深い語源を紐解いてみましょう。
"alarm"という単語は、イタリア語のallarme(あるいは、all'arme)というフレーズに由来します。
このallarmeは何を意味しているかというと、"alle arme"が約まったもので、"arme"は"arm"(武器)のことです。つまり、英語に直訳すると"to the arms"となり、「武器のもとへ(行け)」という意味になります。
敵がやってくる、武器を取れ、ということですね。
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