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2021年3月30日火曜日

betray

麻薬犯罪の逃亡犯がYouTubeに出演していたことがきっかけで身元がばれ、逮捕されたそうです。

New York Post紙の記事から引用です。


He was caught red-sauce-handed.

A Mafia fugitive has been caught in his Caribbean hideaway — after being spotted in YouTube cooking videos he made with his wife, Italian police said Monday.

Marc Feren Claude Biart, 53, had been on the run since 2014, when Italian prosecutors ordered his arrest for alleged cocaine trafficking for the Cacciola clan of the ‘Ndrangheta Mafia, Agence France-Presse said.
(Lee Brown. Mafia fugitive reportedly busted after being seen in YouTube cooking videos. New York Post. March 29, 2021.)


イタリアから中米ドミニカに逃亡、潜伏していたようですが、得意の料理の腕前を披露すべくYouTube出演していたそうです。

隠遁生活を続けていれば捕まらなかったものをわざわざ動画で自分を晒すとは間抜けだと思いましたが、この逃亡犯は顔はちゃんと隠していたそうなのです。

身元が割れるきっかけは腕にいれた入れ墨でした。


While Biart attempted to hide his face, he was betrayed by distinctive tattoos on his body, the agency said, without elaborating on their distinctive features.
(ibid.)


ここで使われている"betray"という動詞を取り上げたいと思います。

"betray"という動詞からは、裏切る、(敵に)売り渡す、という意味がまず思い浮かぶと思います。例えば、


I was betrayed by my best friend.
私は親友に裏切られた。


のような文では、裏切るのは人、裏切られるのも人、という構造です。

一方、引用部分で使われている"betray"は少し状況が異なり、隠そうとしていること(対象、状況など)が、(思わぬ形で)暴露される、というような構造と解釈できます。

辞書では、「うっかり漏らす、露わにする」、さらけ出す、無意識に表す、といった意味が載っています。

引用部分は受動態となっていますが、このような意味合いで使われる"betray"は能動態のパターンがよく見受けられます。

つまり、何か(something)が、意図しない形で、隠そうとしている事、物を、さらけ出す(betray)、というような構造です。

上記で引用した記事だと、


His distinctive tattoo betrayed him...
その特徴的な入れ墨が、彼(の存在)を暴露した


という文が成り立ち得ます。

お手元の辞書にもこのような用法が例文と共に載っているかと思いますので、チェックしてみて下さい。



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