新型コロナウィルスのワクチンにはこっそりとマイクロチップが仕込まれているらしい・・・。
そんな陰謀論が米国で渦巻いていたとは知りませんでした。
勿論マイクロチップが仕込まれているなどという事実はないのですが、ワクチン接種と同時に微細なチップが人体に投与され、接種を受けた人の健康情報などが密かに収集されている、というようなまことしやかなうわさが以前からあったようです。
根も葉もない陰謀論が再燃したのは、米・コロンビア大で注射針にも通るほどのマイクロチップの開発に成功したというニュースが報じられたことにあるようです。
For a year the internet has been consumed with baseless conspiracy theories that the COVID-19 vaccine would be used to secretly microchip the American people.
Now there's a twist. Columbia University announced May 12 that researchers had developed a tiny microchip capable of measuring vital signs — and small enough to be injected.
(中略)
In a May 12 press release, Columbia announced researchers had developed a medical microchip. At 0.1 cubic millimeters, the researchers report the device is the smallest single-chip system of its kind and can be injected with a hypodermic needle.
But just because the chip can fit inside a needle does not mean it is being used to secretly microchip people.
(Devon Link. Fact check: Medical microchip developed by Columbia University has nothing to do with vaccines. USA Today. May 26, 2021.)
さて、今日の単語"microchip"ですが、記事では名詞と動詞の2種類で使い分けられています。
名詞は言うまでもなく、物理的なマイクロチップそのものを指しています。
動詞の方は、対象を特定する目的などでマイクロチップを埋め込んだりする、という意味合いで、近年ではペットとその飼い主を結びつけるための技術がよく知られているところです。
to put a microchip with information on it under the skin of an animal so that it can be identified (= recognized), and, for example, returned to its owner
(Cambridge Dictionary online)
このような動詞の意味は、近年の技術革新を反映したものであり、手元の辞書ではこのような動詞の意味は見当たりませんね。
そもそも"microchip"とは、コンピュータに使われる、半導体の集積回路(integrated circuit)のことを指す名称で、略して"chip"と呼ばれていたのです。
つまり、元々小さい(micro-)のですが、「マイクロ」のレベルは現代ではさらに進んでいるようです。
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