インド国内における新型コロナウィルス感染症拡大が深刻な事態となっています。
一度は感染を抑え込んだかに見えた同国の対策でしたが、その後宗教活動などで人々が密集することを容認したことなどが仇となって、感染拡大の第2波が同国を襲っています。
1日の感染者数が38万人、死者は3,600人以上と、世界的にもワーストの記録となっています。
酸素吸入を待つ患者が病院外にあふれ、死者の火葬が追い付かずという状況は地獄にもたとえられている有り様です。
CNNの記事から引用します。
New Delhi (CNN) - Flames crackle over the wails and prayers of grieving families as they mourn loved ones laid on funeral pyres that burn through the night in New Delhi.
As India's second wave of coronavirus sweeps through the country, bodies are piling up faster than workers can cremate them or build new pyres.
(As India's crematoriums overflow with Covid victims, pyres burn through the night. CNN. May 1, 2021.)
"pyre"という見慣れない単語ですが、不謹慎ながら、こんな記事でもなければお目にかかることはそうそうないと思われます。
火葬のために木の薪を山のように積み上げたものを指します。
CNNの記事には火葬場の空撮写真が添えられていますが、広い敷地にいくつもの"pyre"が組み上げられ、炎と煙が上がっている様子を撮影しています。
このような火葬方法は現代においては南アジア特有のもののようですが、ヨーロッパにおいては古代において実施されたであろうことが遺跡から分かるそうです。
語源はギリシャ語で火を意味するpyrから来ています。英単語では、pyro-という接頭辞は火に関連していますが、pyrotechnic(花火)などの単語に見られます。
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