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2022年3月10日木曜日

under one’s belt

夫婦喧嘩は犬も喰わぬ、と言いますが、30年間連れ添って口論ひとつしたことがないという非常に珍しいカップルを取り上げた記事を目にしました。

夫婦間のコミュニケーションを良好にする7つの秘訣が明かされています。

小生はなるほどとは思うものの、とても実行できそうにありません。


With more than 30 years of marriage under their belt, one Virginia couple — Hannah Keeley, a master life coach, and her husband, Blair Keeley, a marketing professional — claim they’ve never had a single argument. 

They also say they’ve never even raised their voices at each other, including while parenting their seven children, who are all now grown.
(Cortney Moore. Virginia couple married for 30 years claim they’ve never argued. Fox News. March 7, 2022.)


その秘訣については記事をお読み頂くとして、今日取り上げる表現に入りますと、記事の出だしにある、


With more than 30 years of marriage under their belt


という箇所です。

"under one’s belt"という慣用句を知らなかったのですが、Merriam-Webster Dictionaryによると、


in one's possession; as part of one's experience


とあります。30年という長い結婚生活を経験として、自らのものにしている、ということでしょう。

ところでこの慣用句には、


(飲食物などが)胃袋の中に入って(収まって)
(ランダムハウス英和辞書)


という意味でも用いられます。この意味合いは腹部を締め付けるベルトをイメージするとすんなり頭に入りますね。経験して、所有して、という意味合いよりも分かりやすく思います。

恐らくは胃袋に収まるという意味が先にあって、経験して、所有して、という意味合いは後から発展したのではないかと想像します。

食べて胃袋に収まったものはやがては消化されるもの。"under one’s belt"の所有する、経験する、という意味合いも単に所持している、持っているとか、体験した、というよりは、それらが糧になっている、十分に身についている、というようなところまでを含意しています。

記事のカップルの話に戻ると、ただただ結婚してから30年の歳月が過ぎたということではなく、お互いをよく理解し、その関係を唯一無二のものとしている、自分達の糧にしている、ということでしょう。

かく言う小生は今日もつまらないことで妻と口論したのでした。



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