エジプトのピラミッドで、これまで知られていなかった部屋の存在が調査で明らかになり話題になっています。
大ピラミッドの入り口の上部辺りに位置する部分に見つかった小部屋は、幅2.1メートル、奥行き9メートルほどの細長い空間だそうです。
Egyptian antiquities officials say they have confirmed the existence of a hidden internal corridor above the main entrance of the Great Pyramid of Giza.
Video from an endoscope showed the inside of the corridor, which is 9m (30ft) long and 2.1m (7ft) wide.
The officials say it could have been created to redistribute the pyramid's weight around the entrance or another as yet undiscovered chamber.
It was first detected in 2016 using an imaging technique called muography.
(David Gritten. Egypt: Hidden corridor in Great Pyramid of Giza seen for first time. BBC News. March 3, 2023.)
人が入ることができない小部屋の様子が、内視鏡による画像で紹介されています。
このような隠された小部屋の存在がどうやって分かったのか?
引用したBBC Newsの記事によれば、
muography
と呼ばれる技術によるものだそうです。
聞き慣れない、また見たことのない単語です。
邦紙では、「ミュー粒子を用いた調査」とありました。
この"muography"という単語は辞書にも載っていないようですが、ウィキペディアによれば、muo-はミュー粒子(muon、もしくはmu-particle)を指し、-graphはギリシャ語で書く、描くという意味です。
CTスキャンという言葉はご存知でしょう。CTとは、Computer Tomographyの略で、"tomography"とは断面映像のことを言います。(接頭辞tomo-は切断の意。)
"muography"もCTと原理は同じようですが、放射線を用いるCTに比べて、より広範囲、また密度の高い物質に対して応用ずることができるそうです。
そして、"muography"の名付け親は田中宏幸東京大学教授ということです。
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