新型コロナウィルス感染症のワクチン開発がトップニュースになっているこの頃ですが、イギリスで早くも新しいワクチンの接種が行われました。
イギリスで接種の第1号になったのは90歳の女性だそうですが、第2号となった81歳の男性が話題になっています。
そのお名前が、William Shakespeare(ウィリアム・シェイクスピアさん)。
いくつかのメディアでの記事の見出しでは、シェイクスピアにコロナワクチン、といった見出しを付けており、思わずアクセスしてしまいました。
つまり同姓同名ということなんですが、イギリス国民がこぞって、この偉大な劇作家に絡めたコメントをSNSに寄せているそうです。
LONDON — To be or not to be vaccinated, that is the question.
After an 81-year-old named William Shakespeare became the second person in the West to receive the Pfizer-BioNTech coronavirus vaccine in Britain outside clinical trials Tuesday, social media erupted with joy, puns and many quotes from the great British playwright.
“They really are prioritising the elderly: this guy is 456,” wrote one user, while the term “Two Gentlemen of Corona,” a play on “The Two Gentlemen of Verona,” swiftly became a top trend in Britain.
Others quipped that the first batch of inoculations, part of the first mass coronavirus immunization campaign in the West, marked the “Taming of the Flu.”
(Jennifer Hassan. Man named William Shakespeare, one of the first to get Pfizer vaccine, sets off pun cascade. The Washington Post. December 9, 2020.)冒頭の"To be or not to be..."もそうですが、個人的には、有名な作品の「ヴェローナの二紳士」になぞらえた"Two Gentlemen of Corona"は笑えます。
さて、ワクチンは勿論"vaccine"なのですが、記事中、
inoculation, inoculate
という単語が使われています。
予防接種(をする)という意味の単語ですが、語源はラテン語のoculus(目)から来ています。同じ語源の単語に、monocular(単眼(鏡))やbinocular(双眼(鏡))がありますね。
ラテン語にもinoculareという動詞があるのですが、その意味は接ぎ木をするという意味です。
植物の芽(bud)などを接ぐことですが、目も芽も日本語ではどちらも「め」、接ぎ木を意味するラテン語も「目」を意味しているというのは面白い共通事項ですね。
ちなみに英語の"eye"にも、芽(例えばジャガイモの芽)の意味があることはご存知でしたか?(英単語の"eye"はドイツ語Augeと関連があり、つまりラテン語系ではなく、ゲルマン語系だそうです。)
漢字テストでは植物の「芽」を「目」と書くと減点されてしまいますが・・・。
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