次期アメリカ大統領に選出された(と言ってよいと思いますが?)バイデン氏の夫人、ジルさん(Jill Biden)は学校の先生で、ファーストレディになっても教職は続けると公言しています。
そのジル夫人は自身を、"Dr. Jill Biden"と称しています。
夫人はデラウェア大学で教育学修士、博士課程を修了したので、Doctor of Education (Ed.D)を名乗る資格があります。
ところが、ウォールストリートジャーナルのコラムニストが、ジル夫人が"Dr~"の呼称を用いていることを中傷するような記事を書いたことから、同コラムニストへの批判が殺到、ツイッターなどを舞台に、いわゆる炎上騒ぎとなっているようです。
Wall Street Journal contributor Joseph Epstein faced criticism over the weekend for "misogynistic views" after penning a column suggesting soon-to-be first lady Jill Biden stop using the title "doctor," though she is one.
Doug Emhoff, husband to Vice President-elect Kamala Harris, and Northwestern University, where Epstein says he taught for 30 years, were among those who responded to Epstein's Friday column, which also referred to the 69-year-old educator with a doctorate of education degree as "kiddo."
(中略)
In his column, Epstein suggested Biden "consider stowing" away her title, "at least for now," inviting her to "forget the small thrill of being Dr. Jill, and settle for the larger thrill of living for the next four years in the best public housing in the world as First Lady Jill Biden."
"Madame First Lady — Mrs. Biden — Jill — kiddo: a bit of advice on what may seem like a small but I think is a not unimportant matter," Epstein began his column.
(Hannah Yasharoff. Wall Street Journal column telling Jill Biden to drop 'Dr.' title derided as 'misogynistic.' USA TODAY. December 13, 2020.)
コラムニストによる文章の内容は、女性蔑視的な視点が顕著であるというところが特に批判を高めている模様です。
また、ジル夫人に対して、
kiddo
という表現を用いていることもジル夫人への敬意を欠いたものとされています。
そのスペルから想像がつくように"kid"という単語に由来しており、そも"kid"は子供や未熟な若者を指しています。
"kiddo"は辞書では名詞ということになっていますが、「おい、お前」、とか「君、ねえ」、とかの呼び掛けという表現だそうです。
コンテクストによっては、親しみを込めたものとしても使われるようですが、相手をやや下に見た、挑発的な表現にもなり得ます。
"kiddo"というスペルの末尾、-o、というのは俗語的な表現に使われるもので、~の性質がある、とか、~っぽい(もの、奴)、といった意味を付加しています。
例えば、"weird"(風変わりな)という形容詞にこの接尾辞-oがついて、"weirdo"(風変わりな奴)となったり、"cheap"について"cheapo"(けち、しみったれ;安物)となるのと同じです。
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