新型コロナウィルス感染症が世界中を席巻する中、インフルエンザの流行には変化が見られています。
北半球では冬が到来し、新型コロナとインフルエンザのダブルパンチによる“ツインデミック”(twindemic)が懸念されていたところですが、恐れたような事態には至っていないというのです。
つまり、例年であれば年末から年始のこの時期にかけて、インフルエンザ様の症状を訴える患者が急増するところ、今シーズンは例年よりかなり低い統計で推移しているということです。
The “twindemic” of influenza and coronavirus feared by public health officials has so far failed to materialize.
The flu typically kills tens of thousands of Americans and can account for hundreds of thousands of hospitalizations during the winter season. But this year, it’s fizzled almost entirely in the Bay Area — a stroke of fortune needed as coronavirus cases, hospitalizations and deaths surge uncontrolled statewide.
“The flu is essentially not present in Northern California at this point,” said Dr. Randy Bergen, a pediatric infectious disease specialist at Kaiser who is also the clinical lead for Northern California’s flu vaccine program. “Our hospitals are always filled during the winter, and in normal years, it’s because of influenza. This is a very abnormal year, but it’s because of a different respiratory virus.”
(Annie Vainshtein. These charts show the startling picture of a ‘very abnormal’ Bay Area flu season. San Francisco Chronicle. January 13, 2021.)
例年よりも随分と少ないインフルエンザ患者の報告数となっている背景については、新型コロナウィルスへの対策、すなわちマスクの着用や手洗い、またソーシャルディスタンシングなどの対策が功を奏していると見られています。
記事では、
a stroke of fortune
と表現されているのですが、これは思いがけない幸運、といった意味です。
ご存知のように、"stroke"は"strike"(打撃)から来ています。ここから派生する意味は、時計や鐘の一打だったり、心臓の鼓動だったり、水泳のひと掻きやボートでの一漕ぎだったり、文字や絵を描く時の一筆、はたまた発作・・・等々、様々ですが、
(運などの)偶然のめぐり合わせ、思いがけない出来事
(ランダムハウス英和辞書)
という意味もあるということを知りませんでした。
"a stroke of good luck"や、"a stroke of fate"などというような慣用句で使われます。
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